中国の専門家が鳥インフルエンザウイルスの研究において大きな突破口を開いた。鳥インフルエンザウイルスの「心臓」にあたるRNAポリメラーゼのメカニズムを解読したのだ。今後薬物の研究・開発に新たな情報を提供することになる。この研究成果は英科学専門誌「ネイチャー」の電子版で特別ニュースとして発表された。
この研究は中国科学院生物物理研究所の劉迎芳研究員率いる研究チームと饒子和・院士率いる南開大学・清華大学生物物理所連合実験室が共同で行ったもの。劉迎芳研究員らによると、インフルエンザウイルスのゲノムは8本に分節化したマイナス鎖RNAであり、11種のウイルスタンパク質を作成できるという。うちPB1、PB2、PAの3つのタンパク質が結合してRNAポリメラーゼとなり、これがインフルエンザウイルスの重要な生命線とみられてきた。このため20年以上前からRNAポリメラーゼの研究は国際的な注目を集めている。今回の成果によって、PB1とPB2の機能は次第に解き明かされつつあるが、PAの複合体における機能はまだ解読されていないという。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年2月6日