月探査衛星「嫦娥一号」の総設計師・葉培建氏は2日、中国無人月探査の第2期計画として進められている「嫦娥三号」の打ち上げが遅くとも2013年に行われることを明らかにした。月面への軟着陸と巡行探査の任務が課せられている。新華社が伝えた。
葉培建氏は、中国の月探査計画は3段階で進めていくと紹介。嫦娥一号は3月1日に月面への衝突に成功し、第1期計画は円満に終了した。第2期計画では探査機を月面に軟着陸させ、月面の実地観測を実現する。嫦娥二号は遅くとも2011年、三号は2013年の打ち上げが予定されている。そして嫦娥三号には主に月面への軟着陸と巡回探査の任務が課せられている。第1期計画のバックアップ衛星に対して技術的な改造を加えたのが嫦娥二号で、第2期計画の先導衛星として、軌道・観測制御・軟着陸など5つの分野の基盤技術の検証を行い、第2期計画の技術的リスクを引き下げる。同時に、月への科学探査を深めるため、嫦娥2号には解像度が120メートルだった嫦娥1号を上回る解像度10メートルのカメラが搭載される。
嫦娥四号は、嫦娥三号を基盤に改良が施されるが、宇宙空間における飛行時間は数ヶ月と、比較的短い。第2期計画は2017年までに終了する見通し。月探査計画の進展はロケットの開発と密接な関係にある。第2期計画では現在開発中の長征5号ロケットが使用される予定だ。「第3期計画の段階になると、大型ロケットよりも積載量がさらに大きい重型ロケットが必要になる」と葉培建氏は話す。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年3月3日