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中国最大規模現代アート創作基地・宋庄からの眺め
発信時間: 2009-05-24 | チャイナネット

 

アーティストの語る宋庄

 

 

 広場から直近距離にあるアトリエ「国防工事芸術区」に入ってみた。ここは人民解放軍の司令部の場所だったようだが、今はアーティスト向けの貸し出しアトリエに整備されている。

 どこまでも黒いレンガ造りの2階建てが続いていた。軒が連なっている回廊式の建物で、2階のテラスの縁に沿って、色とりどりのパンジーの花の植木鉢がきれいに並べてあり、ちょっとした空中庭園に身を置いた気分である。

 入り口の看板に、入居中のアーティストの名簿が公表されていた。

 

 扉が半分開いたままのアトリエに足を踏み入れてみた。主人の孫吉祥さんは北京生まれで、温厚な人柄である。水墨画の手法を油絵に生かした画風で、京劇役者と蓮の花を描き続けている画家である。

 

 「京劇は私の好きな伝統芸能で、ハスは『君子』の代名詞で、今の社会に一番求められているものではないかと思って、描いています。」

 孫さんは毎朝8時半、自宅のある通州から電気自転車に30分乗って、アトリエに通っている。昼食は家族が届けに来てくれ、毎日、夕方6時頃までここで創作活動を続けている。

 「一番の魅力は自由が利くことである。美術学校や勤務先だと、どうしても上司や周りの人があれやこれやと口出ししますが、ここだと誰にも邪魔されずに、描きたい絵を自由に描けるので、まるで桃源郷です。」

 170平米のアトリエの家賃は月2500元(約4万円)。家賃が安いだけでなく、「絵の運搬や物流など各種サービスが行き届いている」と孫さんはハードウェアにもすっかり満足の様子。ただ、「金融危機の影響で、昨年10月から相場はピーク時の半分以下に落ち込みました」。そうは言いながらも、「クウェートにある中東美術館から出展の誘いがあり、今、それに向けて創作をしている最中です」と孫さん。

 北京のはずれにある宋庄は、広い世界に通じる窓口でもあるようだ。

 



 

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