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宋代の絵画が中国現代アートを救った?
発信時間: 2009-06-04 | チャイナネット

宋代の絵巻「瑞応図」(一部)

明代の絵巻「臨李公麒画羅漢」

 

北京で行なわれた最近のアートオークションを見ると、中国アート市場は金融危機の嵐で吹き飛ばされたのではなく、吹き飛ばされたのはただのバブルだったことが分かる。

金融危機の中で中国の古典絵画は、オークション市場を支える柱である。宋代の絵巻「瑞応図」はもともと予想価格が650万~1000万元だったが、最終的には5824万元で落札された。この絵巻は15メートルの長さで、画面には400人余りの人が描かれている。また乾隆、嘉慶、宣統などの清の皇帝の印も24個押され、乾隆皇帝の450字の跋文も見られる。オークションでは非常に激しい争奪戦が繰り広げられ、呼び値は32回にも及んだ。

また米国から里帰りした明代の呉彬が描いた絵巻「臨李公麒画羅漢」は、620万元からスタートし4480万元で落札された。この絵巻は長さ17メートルで、数百の羅漢や菩薩、侍者、天女、幽霊、妖怪、十数頭の獅子や象、竜、虎、奇獣などが描かれている。

その他にも、かつて清の皇室が収蔵していた董邦達の北海一帯を写生した「雪後悦心殿詩意図」は795万2000元、明の祝允明の書「黄庭経」は526万4000元、明の唐寅の書「焚香黙座歌」が470万4000元と、いずれの作品も予想を大きく上回る額で落札された。

中国の古典絵画は、金融危機の影響を受けるどころか、明らかに価格が上昇している。面白いのは、北京の798芸術区で多くの現代アートを購入したベルギー人のユロンス氏が、2002年に2530万元で手に入れた宋の皇帝・徽宗の「珍禽図」をオークションに出したことだ。報道によると、資金繰りに困ったユロンス氏はこの絵画を原価で手放すことを望んでいたが、オークションでは手数料を含めて6171万2000万元で落札。これについてある人は、「中国の古代絵画で現代アートを救った」と冗談めかして言う。

 

「チャイナネット」 2009年6月4日  

 

 

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