中国が知財権を持つ初の実用型中低速リニアモーターカーが15日、車両テストを完了し、レール上での運行テストを開始した。このリニアモーターカーは5月、北車グループの唐山軌道客車有限公司でオフラインしていた。中低速リニアモーターカーの産業化に向けた中国の製造能力が整いつつある。
中低速リニアモーターカープロジェクトは、唐山社と北京ホールディングス・リニアモーターカー発展有限公司、国防科学技術大学等がリニアモーターカー技術の応用に向けて共同で展開する研究開発プロジェクトだ。05年7月、中低速リニアモーターカーの1両目のサンプルが唐山社で完成し、運行テストに入った。唐山社は08年5月、全長1.547キロにおよぶ国内初の中低速リニアモーターカーモデルラインの建設を完了。科学技術部はこれを、科学技術を国家の支えとする計画における中低速リニアモーターカー試験基地として認定していた。
今年5月13日、中国が知財権を持つ初の実用型中低速リニアモーターカーが唐山社で組み立てを終え、無事にオフラインした。その後、すぐに車両テストが始まった。この車両は、既存のサンプルを土台にして実用化のための大量の改善を行ったもの。列車は3両編成として設計され、構造の同じ両端の2両と中間の1両からなる。時速は100キロから120キロ、両端の車両の定員は1両100人、中間車両の定員は120人。使用年数は25年以上となる。
この車両にはアルミ合金が用いられ、車体は幅広に設計されている。電気供給時の電圧は、直流750ボルトから直流1500ボルトに引き上げられた。騒音が少なく、電磁波の放射もなく、運行の安全性も高い。70%の勾配を進む能力を持つこの車両は、都市の複雑な路線を運行するのに適しており、路線の建設と撤去のコストを大きく下げることになる。(編集MA)
「人民網日本語版」2009年6月16日