毎年1回の父の日に、米国のオバマ大統領の思いはひとしおだ。オバマ大統領は小さい時に父親と離れているため、父親が身近にいることのありがたさを人一倍理解している。オバマ大統領は米国の父親たちに対して次のようなメッセージを出した。「子供を養育する勇気を持つことで初めて本当の男性、本当の父親と呼ばれるに値する。父親たちが私の父親のように、子供の心に永遠に埋めることのできない隙間を残すことがないように希望する。」
オバマ大統領のアフリカ系アメリカ人の父親はオバマ大統領が2歳の時に、妻子を残して故郷へ戻った。オバマ大統領は幼くして父親と別れ、母親や祖父母の手で育てられた。オバマ大統領は回想録「マイ・ドリーム ・バラク・オバマ自伝」の中で、父親が彼に残したのはファミリーネームとバスケットボール、人生の抱負だと述べている。オバマ大統領は、自分の成長の道は全ての男性と同様、父親の希望を実現するためではなく、父親の過ちを補うためのものかもしれないと考えている。香港「文匯報」が伝えた。
小さい頃に父親の愛を失い、心に空白
オバマ大統領は就任前に「Parade」誌に娘のマリアとサーシャへの手紙を寄稿し、子供や全ての米国の児童に対する希望について語り、国際的な注目を集めた。現在では同誌は再びオバマ大統領に、自分に対する父親の意義について書いて欲しいと寄稿を頼んでいるという。
オバマ大統領は文中で次のように述べている。「私は完全な父親ではないことを知っているし、間違いをすることも知っている。選挙のために何日も外出し、家族と遠く隔てられて、娘の成長に寄り添う時間を失い、取り戻すことはできないのだと知った。これは私が永遠に受け入れることのできない損失だ。」現在は家族と共に過ごす時間がより増えたことが、ホワイトハウスで生活し働くことの喜びの一つだと彼は述べている。オバマ大統領は全ての父親に向けて、仕事のために家庭を放棄することがないようにと呼びかけている。
オバマ大統領はまた、長女のマリアの誕生後に妻のミシェル夫人と娘のマリアを連れて帰宅する際に、娘の将来は彼の手にかかっていることを感じて車を非常にゆっくりと運転したこと、娘に自分が手に入れられなかった父の愛を与え、よい父親になると決心したことを回想している。(編集YH)
「人民網日本語版」2009年6月22日