上海市科学技術委員会は23日、同済大学教授で中国科学院アカデミー会員の汪品先氏が代表を務める「海底観測ネットワーク技術の試験および初歩的応用」重大科学技術研究プロジェクトが同日専門家による監査を通過、中国初の海底観測ネットワーク技術システムが既に東中国海で運転に成功、中国独自の海底観測システムの構築が「ブレークスルー」を果たしたと発表した。
同プロジェクトは、海底観測ネットワークにおける海洋総合立体観測ネットワークシステムの重点技術などの構築の初歩的成功を目指しており、上海近海で海底観測ネットワーク技術の試験を展開、中国初の海底総合観測試験模範システム--東中国海海底観測小衢山試験場を完成させた。
システムは4月19日から試運転が行われており、既に60日間以上の正常運転を記録、データ正常率95%以上を実現している。同システムの完成は、今後の中国独自の深海観測システムの研究が成功裏に第一歩を踏み出したことを意味しているほか、上海に国際港運ハブを建設する上でサポートと保障を提供する。
海底観測システムとは、観測機器を海底に備え付け、有線あるいは無線ネットワークを通じて各観測ポイントに電力を供給し、情報収集を図るもので、どんな天候でも、長期的・持続的な自動観測が実現できる。
海底観測システムは基礎科学研究、資源・エネルギー、探査開発利用、災害・環境保護、航海などの方面の研究に応用され、国家海洋安全の最たる基本である海底、水質、海面の各種要素の需要を満たすことが可能となり、従来空白域であったこのハイテク研究分野に中国が足を踏み入れたことになる。(編集HT)
「人民網日本語版」2009年6月24日