今年、地上デジタルテレビ放送(地デジ)が全国100都市でスタートする。しかも完全に無料でだ。国はデジタルテレビ事業に補助金を投入して、同産業の発展ペースを加速する方針だ。その一方で専門家は、発展のプロセスにおいて、関係部門による細かい整備が必要となると指摘する。「中国消費者報」が6月30日伝えた。
国家広播電影電視総局(広電総局)科技司の王効傑・司長によると、中国のケーブルテレビの利用者数は1億6千万世帯に達し、うち3分の1の5000万世帯でケーブルテレビのデジタル化が完了している。今年は地デジがすべての省都、計画単列市、直轄市を含む100都市でスタートする。これらの都市には、高精細度と標準画質の2つのデジタルテレビチャネルが設けられ、標準画質チャネルでは主に中央と地方の従来の番組が放送される。またその他の地方都市は、デジタルテレビチャネルのみ放送されるため、標準画質の番組しか視聴できない。さらに広電総局は、21億元を投入して、辺鄙な山間部に住む住民のテレビ視聴難の解決に取り組む。
国家発展改革委員会がこのほど発表した「デジタルテレビ研究開発および産業化特定項目に関する通知」では、デジタルテレビ放送の発展の方向性や計画とともに、財政からの補助金を活用して地上デジタルテレビ放送のカギを握る製品の研究開発や産業化を推進する考えが打ち出された。補助金はデジタルテレビ放送の研究開発に関する20項目以上の事業に支給される。中国電子技術標準化研究所の専門家によると、地デジに関わる総合基準は年末に確定し、2010年に本格的な推進が始まり、2012年には完全移行する見通し。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年7月1日