中国科学院国家天文台によると、今月22日に長江流域で観測される皆既日食期間中、この絶好の機会に中国の科学者による様々な研究が展開されるという。中国科学院と国家自然科学基金委員会は科学観測チームを発足した。新華社のウェブサイト「新華網」が15日伝えた。
国際天文学連合会(IAU)と関係国の科学者も杭州および周辺地域で観測・研究作業を行う。
7月22日に中国で起こる皆既日食は、科学の研究や普及、観測にとってめったにない機会となる。中国各地の天文台では生中継や、専門家による観測指導、科学普及講座など皆既日食に関する一連のイベントが催される。
国家天文台は皆既日食の期間中、安徽省銅陵市で中国とフランス共同の天文シンポジウムや国際天文教育シンポジウムなどを開催するほか、台湾の嘉義天文学会と共同で太陽電波望遠鏡を使って皆既日食を観測する。また、安徽省イ県では第1回全国青少年天文学キャンプを開き、浙江省安吉県の天荒坪では国家天文台の専門家グループが研究観測を行うほか、浙江省嘉興市では欧州宇宙機関(ESA)による火星探査講習会や大陸・台湾・香港・澳門(マカオ)共同のシンポジウムが開催される。
紫金山天文台(南京)と上海天文台は大規模な展示や報告、皆既日食の観測活動などを通じて、市民と天文学との距離を縮め、市民全員への天文教育を推進する考えだ。
「人民網日本語版」 2009年7月17日 |