甘粛省慶陽市華池県でこのほど、大型の古生物の化石が複数発見された。うち、長さ約30センチ、重さ9キロの臼歯は今から約260万年前の象の化石であると推定されている。新華網が報じた。
慶陽市当局によると、これらの化石は今年9月、石油ボーリング調査のために華池県城壕郷庄科村集窪溝で道路拡張工事を行った際に発見されたという。化石が発見されたのは地面からの高さ21センチの地層で、長さ約94センチ、幅約60センチにわたり化石が露出していた。さらに地下23メートルの土壌にも化石が埋まっていると見られる。文物部門は化石を保護するため、化石の発掘を暫定的に行わないことを決定した。
発見された化石は大型動物の上下顎骨、臼歯、頸椎骨。臼歯は長さ27センチ、幅7センチ、重さ8キロのものと、長さ28.5センチ、幅7.3センチ、重さ9キロのものの計2本。頸椎骨(2つ)の重さは約6キロ。
甘粛省博物館自然部の専門家によると、この化石はステゴドン類ではなく、別の種類の象の化石だという。地質年代は第四紀(約260万年前)と初歩的に判断されたが、化石の実物および地質・地層の状況に基づきさらなる年代確定が必要だという。このほか、付近を流れる川の両岸の礫層からもサイ類の歯の化石、珊瑚の化石、げっ歯類の化石、植物の化石が発見された。
慶陽市は甘粛省の中でも古生物の化石が多く発見される場所だ。今回象の化石が発見された場所は、現在北京自然博物館に保管されている合水県黄河古象の化石が発見された地点からわずか50キロの場所で、黄河古象の発見に次ぐ重大発見となる。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年10月10日