江西省撫州市金渓県の建設現場でこのほど、明代の墓1基が発見された。江西で明代の墓が見つかるのは珍しく、専門家はこの墓について「形状および構造が特殊で、出土した磁器の数も豊富。明代『空白期』の磁器研究の基準となる貴重な資料」との見方を示す。新華網が報じた。
墓内部は長方形の土坑磚室墓となっている。墓北端には特殊な構造をした壁がん(壁・柱の垂直面につくったくぼみ)があり、若干の副葬品が並べられていたほか、墓誌がはめ込まれていた。専門家による緊急発掘の結果、明代の竜泉釉瓶、茶碗、青花碗など、8つの器物が発見された。
鑑定の結果、墓の形状・構造と出土した器物から、この墓は明代景泰5年(1454年)の墓であると初歩的に判断された。墓誌の記載によると、墓に葬られた人物は明初洪武年間に生まれ、没年は宣徳年、景泰5年に埋葬された。この墓の西側からも他の年代の墓が発見されたが、早い時期にひどく破壊されていたという。
「人民網日本語版」2012年10月12日