WHOは9日、世界メンタルヘルスデー(10月10日)を控え、報告書を発表し、「世界のうつ病患者のうち、必要な治療を受けている人は半数以下」と指摘。「うつ病やその他の精神疾患への偏見をなくし、治療へのアクセス向上を図るべき」と訴えた。新華社が報じた。
同報告書によると、うつ病患者は世界に3億5000万人余りいるが、必要な治療を受けている人の割合は半数以下で、一部の国ではこの割合が10%を下回っている。このような事態を招いている主な原因はうつ病への偏見であり、文化的要素および、うつ病に対する正しい理解の欠如により、一部の人はうつ病であっても支援を求めたくないと感じているという。
WHOメンタルヘルス部門のシェカール・サクセナ氏は、「うつ病は早期に治療するほど効果が高い。治療のチャンスを増やすには、うつ病に対する誤解をなくすことが鍵となる。WHOはこの面で各国を支援している」とした。
世界メンタルヘルスデーは、世界精神衛生連盟(WFMH)がメンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、人々に意見発表の場を与え、関連方面への投資を促進することを目的として1992年に定めた国際デー。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年10月15日