窩蛋”はアフリカ原産の灰色オウムだ。2013年初頭、生後1カ月半だったオウムを果果さんと旦那さんが家で飼うことにした。そこから幸せな家族生活が始まった。
灰色オウムは非常に頭がよく敏感な動物だ。この3年で30個の言葉を覚えた。自分とすべての家族の名前を言うことができる。「こんにちは」、「おめでとう」などの言葉も話せる。さらに面白いのは、こっそり果果さんと旦那さんの話を聞いており、よく口を挟むことだ。嬉しさや興奮した気持ちを表現する様は、自分が家族の一員だと考えているかのようである。 “窩蛋”と名付けられたこのオウムは、いま3歳10カ月。成長するにつれ発情期になり、感情の起伏が激しくなった。
昨年にはうつ病にかかり、自分の尻尾や羽根の毛をむしったりした。夫婦は今年、できる限りオウムの面倒を見るようにした。友だちのところから雌のオウムを連れてきて、彼の調子が良くなるように願った。
果果さんは、「“窩蛋”は神経質で、怒ったりやかましかったりするけど、私たちはいつも彼と一緒にいるし、世話をしていきたい。彼の忠実なパートナーになりたい」と話す。見たところ“窩蛋”は「ツンデレ」だ。しかし彼は家で唯一のペットはない。他にも犬が4匹、猫が9匹、鳥が1羽いる。ミニ動物園のようだ。
果果さんとペットの縁は2007年に始まった。当時の友だちから生後5カ月のスタンダードシュナウザーをもらった。彼女はこの犬を深く愛し、ずっと一緒に暮らした。そしてこの犬が美しいロマンスをもたらしてくれた。街で開かれたスタンダードシュナウザー愛好者の活動で旦那さんに出会ったのだ。
果果さんは大学を卒業後、北京にやって来た。両親の支援でペット美容を学んだ。その後、建築面積が15平米に満たない小さなペットショップを開いた。最初は何でもうまくいかないものである。売上は惨憺たるもので、季節が変わるたびに家賃の支払いに頭を悩ましていた。その頃、旦那さんは仕事を始めたばかりで、実習期間の給与をすべてお店につぎ込んでいた。彼らと5匹の犬は五環外に借りた一室で暮らした。最も貧乏だったとき、2人は100元も手元になかった。しかも新しく生まれた子犬は病院で生死をさまよっていた……。
幸いなことに、このような苦しい日々は2年間だけだった。店の顧客は徐々に増え、実習を終えた旦那さんの給料も徐々に増えていった。その後、個人的な理由でお店を閉めたが、動物たちを捨てるのは忍び難かった。再三検討した結果、きれいで若い猫や犬は友達に譲り、老弱で病気がちな5匹の犬と3匹の猫を家に持ち帰った。
静かな日々は長くは続かなかった。果果さんが妊娠したのだ。果果さんの母親は伝統に基づき、彼らがこれらの動物を飼い続けることに反対した。果果さんと数か月の言い争いが繰り広げられた結果、彼らの安全が確保された。これらペットたちと果果さんの日々が続いた後、今では娘さんも少しずつ成長している。私の家は彼らの家――。果果さんはそう思っている。
「中国網日本語版（チャイナネット）」 2016年12月13日
