ワルワラさんとマリオ
ワルワラさんはロシア出身の若い女性だ。現在、北京にあるニュースサイトの会社で働いている。性格は明るく、多芸多才。ロシア語、中国語、英語を操り、世界各地にたくさんの友だちを持つ。彼女のことをよく知る友人によると、彼女の家には変わった友だち、マリオがいる。かわいいうさぎのことだ。
ワルワラさんがマリオと初めて出会ったのは公園だった。そのとき、マリオにはまだ名前がなかった。捨てられていたのだ。もう冬に近い季節のことだった。気温は日増しに寒くなっていた。小さく痩せ、弱っていたうさぎを見たワルワラさんは可哀そうに思い、家に連れ帰って飼うことにした。そしてマリオと名付けた。
マリオが健康に育つように、ワルワラさんはペット病院に行って免疫注射をしてもらうと共に、検査もしてもらった。彼女の献身的な看護のおかげで、マリオはよく食べ、よく寝るようになった。現在では体重が5キロに増え、健康で活発なうさぎに成長した。
いつからか、マリオはワルワラさんの目覚まし役を買って出ている。「毎日、私が起きる時間になると、マリオは私のベッドの周りを走り回り、鳴き声を出したり、私の顔を舐めたりするんです。“会社に間に合わないよ”と言われている気がして」とワルワラさんは言う。ワルワラさんが構わないでいるとマリオは焦り出し、「家の中の物を叩き出すんです。ガリガリと電線を噛むこともありました。まるで“遅れるよ、遅れると、起きないと遅刻するよ!”と言われているみたい」。ワルワラさんは、「もちろん、感謝のしるしとして毎日出かける前にはマリオの大好物をお皿に置くことを忘れません」と付け加える。
現在、マリオはワルワラさんの生活に欠かせない存在になっている。ワルワラさんの各国の友人たちもマリオが大好きだ。彼女がかつてマリオを必死に育ててきたからこそ、健やかに成長したのだ。現在マリオは、ワルワラさんのかわいい目覚まし役をつとめている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年12月13日