AlphaGoと人間の対局、見どころは勝負以外にあり

AlphaGoと人間の対局、見どころは勝負以外にあり。

タグ: AlphaGo 柯潔

発信時間: 2017-04-12 13:43:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

韓国の世界チャンピオンの棋士、イ・セドル氏は13カ月前、囲碁プログラム「AlphaGo」との対局で世界的に注目され、さらには人工知能(AI)産業の急速な発展をけん引した。今や新しい「人とロボットの大戦」の火蓋が、切って落とされようとしている。

中国囲碁協会と浙江体育局はGoogleと10日、AlphaGoが5月23−27日にかけて、世界ランキング1位の中国人棋士である柯潔氏と、浙江省烏鎮で3回対局すると発表した。他にもペア碁と団体戦を行うという。

柯氏は「簡単に妥協することはない。AlphaGoがどれほど強くても、私は必勝と必死の信念により雌雄を決する」と表明した。柯氏とAlphaGoの対局の持ち時間は、前回の2時間から3時間に延長。考える時間が長くなれば、人間の棋士にとって有利だ。しかし昨年末、AlphaGoの最新バージョン「V25」がネット上で、世界トップクラスのプロに挑戦したが、60戦全勝を記録した。そのため柯氏の勝算は低い。前グーグル中国地区総裁の李開復氏は「AlphaGoが柯氏に挑戦することには、もはや科学的意義はない。柯氏の勝率は0%だ」と話した。

それならば、今度の対局にはどのような見どころがあるのだろうか。

まずは、AIのさらなるレベルアップだ。グーグル中国地区総裁の石博盟氏は今回使用するのがどのバージョンになるか明言していないが、最新バージョンを使うと答えた。イ・セドル氏に勝利したV18、60戦全勝のV25までの短時間内に、AIはレベルアップしている。AlphaGoが対局中に使用したテクニックも、プロ棋士の試合で広く活用されている。これはAIが、人々の複雑かつ伝統ある囲碁への理解を、新たな高みに押し上げたことを意味している。

AlphaGoは今回の対局で、どのような技を見せてくれるのだろうか。V25バージョンはディープラーニングを踏まえた上で、人類の棋譜を捨て、自身との対局により最適化を行っている。そのため最新バージョンは、再びサプライズをもたらす可能性がある。現在知られているAIのうち、最も成熟した応用例であるAlphaGoの成績は、AIが今後人々の生活に及ぼす影響を反映することになる。

次に、ペア碁によって人とAIが協力できるかが分かる。ペア碁は今回の大きな見どころで、2人の棋士がAlphaGoとチームを組む。棋士がAIの独特な発想をいかに理解し、協力するかが課題となる。ペア碁に出場するプロ棋士の古力氏は記者に対して「直ちにAlphaGoの考えを理解でき、対局とは異なる。協力する際の心理的な感覚も異なるだろう。AIと共に模索し、人間の棋士の常識を打破したい」と話した。人とAIの協力は未来のAI発展の大きな流れだ。両者が順調に協力し、さらに高い実力を引き出せるかが、今回のもう一つの注目点になっている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月12日

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