中国航空工業集団公司が発表した情報によると、中国が独自に開発した、現時点で世界最大の水陸両用機「AG600」が先ほど珠海市で、初となる地上滑走試験に成功した。同機は間もなく初飛行を実施する。
滑走状態は良好、初飛行へ
滑走試験は航空機の初飛行前の最後の内容だ。初の滑走は航空機の開発において、初の自主制御行動を実現するための重要な節目となる。
初飛行チームはさらに滑走任務計画に基づき、180度のUターンを実現した。試験により同機の直線滑走能力、ズレ修正能力、ブレーキシステムの性能、前輪カーブシステムの性能を検証した。
初飛行チームは、同機が力強い動力を持ち、柔軟にカーブし、ブレーキの感度が高く、滑走状態が良好で、各システムが正常に作動したと判断した。同機の初飛行前の各種作業が着実に推進されており、各種滑走試験後に初飛行に進む見通しだ。
水を12トンくみ、50人を救助
中国は遠洋緊急輸送・救助及び森林防火などで、新たな航空機の力を手にすることになる。
森林防火任務において、同機は1度に最大12トンの水をくむことができる。これならば標準的なサッカーコートの消火作業が可能だ。海上救助任務において、同機は1度に50人の遭難者を救助できる。海上で突発的な事態に見舞われた遭難者を、即座かつ効果的に救助することができる。
国の能力面の重要が満たされるほか、中国は同機の開発で、航空材料、構造加工、民間航空堪航能力審査体制などの貴重な経験を手にした。これは中国の航空及び関連産業に大きな影響を及ぼす。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年5月2日