第22回世界石油会議に出席中の、国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は11日、「エネルギー研究開発をリードする中国は、メタンハイドレートの試験採掘で再び指導力を発揮した」と述べた。ビロル事務局長は新華社に対して「中国は風力エネルギー、太陽光エネルギー、原子力、効率向上などで世界の先頭集団を走っている」と話した。
7月9日に撮影された、南中国海のメタンハイドレート試験掘削の現場(新華社)。
世界天然ガス業界は変革の最中にあり、非在来型天然ガスが増えている。これには米国のシェールガス、豪州の炭層ガス、中国や日本などが試験掘削しているメタンハイドレートが含まれる。
「燃える氷」とも呼ばれるメタンハイドレートは、水と天然ガスが高圧・低温状況により形成する結晶状態の物質で、熱量が多く、汚染が少なく、大量に埋蔵されているといった特長がある。各国は石油・天然ガスの戦略的代替エネルギーとしている。
中国が南中国海で実施するメタンハイドレート試験掘削は9日、全面的に予定の目標を達成した。中国が試験掘削に成功するのは今回が初めてで、また資源量が世界の9割以上を占め、開発が最も難しい砂岩型メタンハイドレートの安全かつ制御可能な開発・掘削は、今回が世界初だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月13日