5G時代が到来、中国は2020年までにリーダーになれるか?

5G時代が到来、中国は2020年までにリーダーになれるか?。

タグ:5G ZTE

発信時間:2017-11-08 13:02:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 5G時代が私たちの生活に急接近している。

 

 中国通信機器大手のZTEは6日、イタリア最大のモバイルオペレーターのWind Tre、および同国最大のモバイル通信キャリアであるOpen Fiberと提携し、欧州で初となる5Gプレ商用化ネットワークを構築すると発表した。今回の提携内容にはAR/VR、スマート都市、公共安全、5G医療、インダストリー4.0が含まれる。

 

 中国の通信業界は高度発展中だ。中国の今年1-7月の基礎通信・インターネット情報サービス業の付加価値額は前年同期比30%増、ソフト・情報技術サービス業は13.6%増、電子情報製造業は13.9%増と、同期のGDP成長率を大きく上回っている。

 

 中国情報通信研究院が発表した「5G経済社会影響白書」も、2019年は中国の5G商用化元年になる可能性があり、通信キャリアがネットワーク建設を大規模に展開することになると予想した。

 

 高度成長する通信産業において、中国は5G時代のリーダーになれるだろうか。

 

 5G時代が到来、中国の準備は?

 

 中国工業・情報化部、国家発展改革委員会、中国科学技術部は2013年2月に、IMT-2020(5G)推進チームを発足した。重大特別プロジェクトにより5G技術革新を力強くサポートし、5G技術研究開発・試験を全面的に開始した。

 

 これは世界初の政府が主導し計画する国家5G試験でもある。

 

 試験全体は、次の2つの段階を踏まえる。まず2018年までに一歩目となる技術研究開発・試験を終える。次に2020年に製品の研究開発・試験を行い、2020年に5G商用化の目標を達成する。

 

 中国5G推進チーム副チーム長、中国モバイル技術部総経理の王暁雲氏はメディアの取材に応じた際に「中国はすでに世界最大の5G試験ネットワークを建設している。5G推進チームによる5G技術研究開発・試験の第一段階が順調に完了しており、ワイヤレス及びネットワーク重要技術が5Gシーンの需要を満たす技術的な実現性を十分に検証した」と説明した。

 

 中国工程院院士の鄔賀銓氏は「中国は3Gと4Gでも技術試験を行ったことがあるが、標準制定前に技術研究開発・試験を開始したのはこれが初めてだ。開放的な環境で技術の研究開発や検証などを行うことで、世界5G統一標準の形成を促すことができる」と指摘した。

 

 中国企業、2020年が重要な年に

 

 政府による主導と計画のほか、中国3大通信キャリアも積極的に手配している。中国移動、中国電信、中国聯通は北京・上海・広州などで5Gシステム試作機の屋外建設及び試験を開始している。

 

 中国電信と中国移動は2020年を、商用化実現の重要な節目としている。

 

 中国電信江蘇分公司製品マネージャーの張志華氏は「中国電信は6都市で小規模試験商用化を実施し、2018年6月から2019年12月にかけて大規模な試験商用化を実施する。2020年以降には大規模な商用化に入る」と述べた。

 

 中国移動通信研究院首席科学者の易芝玲氏は「中国移動は3段階に分け5Gの手配を進める。現在は第2段階に進んでおり、2020年に商用化を実現する見通しだ」と話した。

 

 中国聯通もファーウェイと提携し、上海で5G屋外実験基地を建設しており、5Gの高・低周波数帯エリアの配置を完了している。

 

 通信キャリアの他に、中国通信機器メーカーの技術進歩も、世界の先を行っている。

 

 上述したZTEとイタリア通信キャリアが提携し、欧州で初の5Gプレ商用化ネットワークを構築するほか、ZTEは日本のソフトバンク、韓国のKT、マレーシアのUMobile、ドイツテレコム、Hutchison Drei Austriaなどの大手通信キャリアと、5Gの研究開発と協力を展開している。

 

 ZTE首席科学者の向際鷹氏はメディアの取材に応じた際に「当社にはすでに大量の5G技術の研究成果と実践例がある」と話した。

 

 別の中国有名企業であるファーウェイは、複数の重要技術が5G国際重要標準に導入されている。またインドで関連する5G試験を開始している。

 

 政府、通信キャリア、企業の並走で、中国は5G時代のリーダーになれるだろうか。2020年は、その分け目となる年になりそうだ。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月8日


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで