世界気象機関:2013-2017年は気温が史上最高の5年間に

世界気象機関:2013-2017年は気温が史上最高の5年間に。

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発信時間:2017-11-12 09:14:48 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 世界気象機関が6日にボンで発表した報告書によると、今年1月から9月までの世界の平均気温は産業革命以前を約1.1度上回った。強いエルニーニョ現象により、2016年は観測史上最も気温の高い年となったが、第2位と第3位は2017年と2015年となる見通しだ。報告によると、2013年から2017年が観測史上最も気温の高い5年間となることは間違いない。

 

 世界気象機関(WMO)は、天気や気候、水に関する国連系統の権威ある機構だ。WMOのペッテリ・ターラス事務局長は、同日ボンで開幕した国連気候変動枠組み条約締約国会議で、この臨時の「気候状况に関する声明」を発表した。この声明は、2017年は、破滅的な台風や洪水、健康を害する熱波や干ばつなど、大きな影響を及ぼす多くの事件が発生し、観測史上最も暑い年のトップ3に入る可能性が高いと指摘した。さらに二酸化炭素濃度の上昇や海面の上昇、海洋酸性化など気候変動の長期的な指標にも改善が見られないとした。北極の海氷面積は依然として平均値を下回り、これまでは安定していた南極の海氷面積も史上最小に到達したか近付いている。

 

 「ここ3年は、気温の観測史上最高の年トップ3を独占している。これは長期的な温暖化の流れの一部だ」とペッテリ・ターラス事務局長は指摘する。「我々は異常な天気を経験している。アジアでは気温が摂氏50度に達した。カリブ海や大西洋からアイルランドまでを記録的な台風が襲った。東アフリカでは破壊的なモンスーンと洪水で数百万人が被災し、干ばつも続いている」。

 

 ペッテリ・ターラス事務局長は、これらの現象の多く(正確な数は具体的な科学研究によって確定される)には、人為的な活動を原因とした温室ガス濃度の増加による気候変動の兆候が見られると強調する。

 

 ボン気候会議の主催者である「国連気候変動枠組条約」(UNFCCC)のパトリシア・エスピノサ事務局長は、「これらの研究結果は、もし我々が『パリ協定』の目標と大志を実現できなければ、人びとや経済、人類の活動の場である地球の生命そのものに、日増しに高まるリスクをもたらすことになることをはっきりと示している」と語る。

 

 エスピノサ事務局長は、ボン気候会議が各国と社会各界にとって「次のより高いゴールに向かうための発射台」となるようにすることを呼びかけている。「未来のリスクを取り除き、まったく新たな展望を持った持続可能な発展の道を通じてチャンスを最大化する」ためだ。

 

世界気象機関によると、気候分野の極端な現象は数百万人の食糧の安全に影響を与えており、最も脆弱なグループでは問題がとりわけ深刻となっている。国連食糧農業機関(FAO)のある評価報告によると、発展途上国では、中大規模の暴風雨や洪水、干ばつとかかわるすべての損害と損失のうち、農業(栽培業、畜産業、漁業、水産業、林業)が26%を占めている。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月12日

 


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