「ハードな科学技術」が新たに定義する中国のパワー

「ハードな科学技術」が新たに定義する中国のパワー。

タグ:科学技術 

発信時間:2017-11-22 09:25:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 眼球に潜り込み、眼球の損傷の修復をサポートするナノロボット。化学工場に舞い込み、いかなる微量の化学物質の漏洩も検知するスマートダスト。私たちの生活圏に入り込み、衣類や食物、機器までも印刷する3Dプリント。このほど行われた「グローバルハード&コア・テクノロジー大会」では、SFを思わせるような革新技術の数々が人びとを震撼させた。

 

 モバイル決済や交通手段のシェアを代表とするITの革新の多くが「モデルの革新」であるとすれば、人工知能や航空宇宙、バイオ技術などを代表とする「硬科技」(Hard & Core Technology)の多くは先端的で核心的な科学技術の革新を焦点としたものと言える。このようなハイテクノロジーよりもさらに高級な科学技術は、技術的な障壁の高さやオリジナリティだけでなく、革新を引き出し、経済の姿を形成する価値や能力でも際立っている。

 

 インターネットの普及率がほぼ飽和状態に達し、人口ボーナスが徐々に消失する中、革新は、新たな主戦場の開拓を迫られている。国内の発展のコンテキストに目を向けると、経済の「新常態」(ニューノーマル)という大きなロジックは変わっておらず、生産要素による主導から革新による主導への転換という道も変わっていない。社会の主要な矛盾の転換は、発展のクオリティに新たな要求を突きつけると同時に、科学技術の革新にかつてないチャンスを提供している。世界に目を向ければ、ハードな科学技術の発展の必要性がいかに急迫したものであるかがわかる。新たな産業革命の前夜を迎え、ドイツ人は野心に富んだ「インダストリー4.0」計画を打ち出し、欧州連合(EU)は「欧州2020」計画を用意し、米国も負けずに科学技術での優位なポジションの奪取を決意している。

 

 中国はこの新たな競争を黙って見過ごしてはならないだけでなく、勇気をもってその波の先頭に立たなければならない。その歩みを一歩間違えば、一時代全体を失ってしまうことにもなりかねない。過去の歴史は、人類の近代化の過程においては、科学技術の革新が决定的な要素となることを繰り返し示してきた。ハードな科学技術の「機会の窓」をとらえれば、新たな経済の門は革新によって開き、産業のモデル転換と高度化や体制の調整を実現し、発展の新たな原動力を蓄積し、発展の新たな見通しを開くものとなるだろう。さらに重要なのは、国家の競争力の中心となるハードな科学技術の発展が、世界経済における中国経済の地位を形成し、中国の科学技術の持続発展能力と世界における影響力に深刻な影響を与えるものとなるということだ。

 

 国産大型航空機の試験飛行、高速鉄道の世界進出、宇宙ステーション時代の幕開け――。一つひとつの点がおりなす線は、中国の科学技術の新たな歴史的方向を指し示している。これらの目に見える変化の背後には、科学技術の革新という観念の向上や科学技術の革新という文化的な土壤の育成、革新を引き出す制度のさらなる整備など、変化を支える取り組みがある。ある海外メディアはこのことから、「革新の流れは地理的に東へと移動している」との見方を示している。中国のハードな科学技術の発展を議論する現実的なコンテキストはまさにここにある。

 

 科学技術の分野の最大の障壁は、時間と認識の二つに集約される。急速な発展のレールに乗った中国のハードな科学技術は、中国の未来を形成し、「中国のパワー」を新たに定義しつつある。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月22日


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