2016年全国科学普及統計 約100万人に科学普及館1カ所の規模

2016年全国科学普及統計 約100万人に科学普及館1カ所の規模。

タグ:科学普及 中国

発信時間:2017-12-02 10:06:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

    中国科学技術部が11月29日に発表した2016年度全国科学普及統計によると、2016年の全国科学普及経費は引き続き安定した増加となり、科学普及館の数は急増し、科学研究施設の開放は常態化し、全国の科学普及事業は持続的かつ健全に発展し、新たな変化が現れている。

 

 2016年の全社会の科学普及事業経費は151億9800万元で、前年比7.63%増加。科学普及活動は人気を集め、各種活動の参加者は7億2500万人に達した。

 

 全国の科学普及館は1393カ所、人口で計算すると99.26万人が1カ所の科学普及館を保有することになる。約100万人が1カ所の科学普及館を保有するということは何を意味するのか。先進国と比べて、この数字はどのような問題を意味するのか。

 

 『科技日報』の記者の質問に対し、科技部政策法規・監督司全国科普統計作業責任者の邱成利氏は次のように話す。昨年、中国の科学普及館の建設速度は非常に速かったが、先進国と比べるとまだ差がある。先進国は50万人が1カ所の科学普及館を保有する規模である。2015年と比べて、科学普及館の1人あたりの保有規模は増加したが、それ以上に科学普及館の分布がアンバランスという問題に注目する必要がある。科学普及館は主に中東部の大都市に集中し、西部などの発展が遅れた地域に少ない。

 

 上海市が公布した「第13次5カ年計画」科学普及事業発展計画はこの観点を裏付けている。今後5年で上海は42万人が1カ所の科学普及館を保有する規模になり、市民の科学知識の基準到達率も3ポイント上昇し、トップを維持する見通し。

 

 広東科学センターは全国最大規模の科学普及館で、敷地面積は14万平方メートルだが、数千平方メートルしかない科学普及館もある。邱成利氏は、「バランスのとれた発展に重視し、少数民族居住地区や西部の発展が遅れた地域などに増やし、農村部にも適切な規模の科学普及館を建設すべきだ」との見解を示した。

 

 では、利用率はどうだろうか。統計によると、2016年の科学普及館の入場者数は5646万4100人で前年比20.26%増、科学技術類の博物館は1億1000万人で4.80%増だった。平均すると、14人に1人が2016年に科学普及館に行ったことになる。

 

 邱成利氏は、「中国の科学普及館の利用率は平均よりやや上の水準で、これは近年国家が実施しているイノベーション駆動型発展戦略、科学普及活動への重視、科学普及活動の展開、科学普及宣伝の強化によるものである。2016年は全国の科学研究機関と大学の一般開放、科学研究施設の開放が常態化し、全国の科学普及に関する本の出版は1億3500万冊に達し、増加傾向にある」と話した。

 

 科技日報の記者が確認したところ、2016年度の全国科学普及統計に変化が見られる。「インターネット+科学普及」が注目され、メディアを通じた知識取得の比率は低下し、政府が投資・建設した科学普及サイトは2975に達し、科学普及のミニ動画がネットユーザーに人気がある。

 

 また、科学普及活動は「イノベーション・起業」を奨励し、2016年に全国で行われたイノベーション・起業講座は8万5900回で前年比90.64%増加。科学普及クリエーターと解説者は科学普及活動の主な力となり、2016年の全国の科学普及従事者は22万3500人、前年比で2000人増加した。

 


 全国科学普及統計は科技部政策法規・監督司が担当し、中国科学技術信息研究所が実施。今回の統計は31の省、区、市と新疆生産建設兵団、31の中央・国務院の機関の計6万12部の調査結果が対象で、統計範囲が最も広く、内容が豊富で、権威のある政府科学普及活動の基礎データである。




「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月2日

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