ロシア宇宙科学研究所の関係者は、「中国の宇宙技術は急成長している。有人宇宙事業だけではなく、中国が同分野で手にした成果と行っている実験は注目に値する」と話した。ロシア・スプートニクが2日、伝えた。
同氏は次のように述べた。
中国の宇宙計画は近年急成長しており、多くの成果を手にした。軌道宇宙ステーションを例とすると、天宮2号はすでに2年間飛行しており、一連の実験を行った。来年はマルチモジュール宇宙ステーションの建造を開始する。
月に向かう嫦娥5号探査機は月面着陸し、月の少量の土壌を地球に持ち帰る予定だ。また中国には火星探査計画もある。
発展中の中国応用衛星打ち上げ計画に要注目だ。中国側は応用衛星打ち上げ計画を積極的に推進しており、すでに大量の衛星を打ち上げ、一連の実験を行っている。これには量子通信衛星、その他の惑星探査機が含まれる。
中国の宇宙計画は急成長し、多くのサプライズをもたらす。中国は今や宇宙大国であり、中国の宇宙計画はすでに日本や欧州の計画に大差をつけている。
ロシア宇宙政策研究所長は、次のように述べた。
2024年に国際宇宙ステーションが停止すれば、中国は宇宙ステーションを持つ唯一の国になるだろう。
中国のさらなる有人宇宙事業計画では、マルチモジュール宇宙ステーションを建設することになる。これはロシアのミールの半分のサイズになる。2020年に建設を開始し、2024年の完成を予定している。これには3つのモジュールと、宇宙船もしくは新しい部屋を2つ追加するための結合点が含まれる。
国際宇宙ステーションの参加国が使用期限延長で合意できなければ、中国の軌道総合体は近地球軌道上で唯一の同類設備になるだろう。
国際宇宙ステーションの運行は2024年に終了を予定しているが、2028年まで延長するため交渉が続けられており、延長が濃厚となっている。ロシアには自国の宇宙ステーションを建設するか、国際共同有人宇宙事業計画を終了するという選択肢がある。
ロシアの新モジュールを国際宇宙ステーションから切り離し、ロシア国家軌道ステーションの建設を促進するというプランがある。多機能実験モジュール、科学動力モジュールなどを、数年内に国際宇宙ステーションに向け打ち上げる。こうすれば、中国よりやや小ぶりな軌道ステーションになる。ロシアは2つのフルサイズモジュールと1つの小型モジュールを持つことになるが、これは同クラスの宇宙ステーションだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月4日