黒竜江省大慶市林甸県にある北国温泉時光郵便局で、郭玲さん(33)は3年後の自分に手紙を書いていた。「3年後にちゃんと届きますか?」という郭さんの質問に、郵便局の職員は、「住所さえ変わらなければ、10年後でもちゃんと届きますよ」と答えていた。そして、壁一面に飾られたポストカードを指さしながら、「『タイムカプセル』サービスのほか、ポストカードを壁に飾るサービスもあり、時間がある時にいつでも見に来ることができますよ」と話していた。新華社が報じた。
局員の説明を聞いて壁を見てみると、そこに飾られたポストカードにはさまざまな祝福の言葉や願い事が書かれており、そこに時光郵便局のスタンプが押されていた。そこには多くの人の思い出が詰まっている。ロシア語でメッセージが書かれたポストカードを見ると、ロシアのハバロフスクから来たある家族が、「ターシャやヴァリアたちとここに旅行に来た」と、楽しい旅行の思い出を残していた。その横には、ビックリマークがたくさん書かれたポストカードがあり、「2020年!必!ず!彼!女!作!る!いつその彼女に会えるのだろう、ずっと待っているのに」と、「愛のメッセージ」が綴られていた。
この時光郵便局は、洗練された参観スポットのようでもあり、中国郵政の発展の過程が紹介されている。1878年に清政府の税関によって発行された中国最初の切手「大龍切手」から、各時代の郵政商品や制服などが展示され、レプリカや写真を通して来場者が歴史を感じることができるほか、温泉景勝地のお土産を購入したりすることもできる。
中国郵政集団有限公司大慶市分公司の韓国軍総経理は、「現在、手紙を送る人は少なくなり、郵便為替窓口も少なくなり、郵便局に来る人も少なくなった。『時の流れ』をテーマにしたこの郵便局には、多くの人が以前のようなゆっくりと流れる時間を体験しに訪れ、この地を訪れた人が必ずやって来て懐かしさに浸れるスポットとなっている。昔からある国有企業が新たな活力を求めて打ち出した斬新な業務」と紹介する。
中国では2011年からテーマ郵便局が設置されるようになった。統計によると、昨年10月の時点で、中国全土に各種テーマ郵便局が約700軒設置されていた。
昔から工業拠点として知られる黒竜江省は、独特の地域文化資源を誇り、「中国最北端の郵便局」や「中央大街郵便局」、「氷と雪の郵便局」、「北国温泉時光郵便局」など、テーマ郵便局19軒があり、観光客の間で「必ず行っておきたい場所」となっている。 (編集KN)