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japanese.china.org.cn |12. 07. 2022

マヌルネコ、高原での人工繁殖に密着

タグ: マヌルネコ
中国網日本語版  |  2022-07-12



 丸い目を見開き、尻尾を振りながらキャットポールを上り下りし、爪とぎボードの近くで体を揺らす。青海省西寧市の西寧野生動物園で、雌のマヌルネコが元気いっぱい遊んでいる。


 西寧野生動物園の斉新章副園長は、ガラス越しにマヌルネコがすばしこく動き回る姿を見ながら、「よく食べよく眠りよく遊んでいる。最近は体調がいい」と感嘆を漏らした。


 斉氏によると、国内の動物園業界の一般的な判断基準に基づくと、誕生から6カ月生存すれば人工繁殖の成功と認定される。すでに満14カ月のこのマヌルネコは、国内に現存する唯一の人工繁殖マヌルネコだ。


 情報によると、マヌルネコはネコ科Otocolobus属の唯一の動物で、国家2級重点保護野生動物でもある。このマヌルネコが所属する高原亜種は主にチベット高原及びその周辺地域で生活している。


 マヌルネコを飼育・展示する国内唯一の動物園である同動物園は、このマヌルネコが誕生するまで4匹の高原亜種マヌルネコを飼育していた。同動物園は2018年より園内マヌルネコ人工繁殖活動を開始した。


 虚弱体質で病気にかかりやすく生存率が低いことから、マヌルネコの人工繁殖問題は長期的に国内外の専門家を悩ませている。斉氏によると、マヌルネコは自身の免疫系が不健全で、抵抗力が低い。一般的なネコ科にとってそれほど大きな危害にならないトキソプラズマ病であっても、命の脅威になりやすいという。斉氏は「マヌルネコは小さく、ストレスが大きい。驚かされると絶食し、死に至る可能性もある」と述べた。


 斉氏は人工繁殖により、マヌルネコ、ユキヒョウ、ハイイロネコなどの高原固有の野生動物の数を増やすことを願っている。またその他の動物園との交流・協力により、より多くの人が近くの動物園でこれらの珍しい野生動物を見られるようになることを願っている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年7月12日


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