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7000万人の心に忘れられない思い出 |
発信時間: 2010-10-28 | チャイナネット |
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段非平=文 沈暁寧=写真 総面積5.28平方キロ、184日間、246の国と国際組織、7,000万人以上の来場者……上海万博は万博史上の記録を次々に更新している。「生き生きとして、しかも忘れがたい万博を成功裏に開催する」という公約を果たすために、中国政府や上海万博組織委員会関係者から庶民一人一人が、さまざまな形で努力を重ねた。足りないところを見つけ出し、絶えず改善を進め、安全、便利、親切を合言葉に万博を盛り立てて来た。 安全 食べても遊んでも 夕食の時間、江蘇省南通市からやってきた蒋おばさん一家はフードコートにある「南翔小籠包」の店で、上海名物を楽しんでいた。「本当においしいです。一口食べただけで、食材が新鮮だと分かります。お店の雰囲気もいいですし、食器は消毒箱から取り出し、できあがった料理を置く台もきれいで、安心して食べられます」
統計によると、会期中、毎日約70%の来場者は会場内で食事をするという。食品の安全を確保し、来場者が安心して食べられるように、万博組織委員会は食品安全保障部門を設け、毎日仕入れる500トンの食品について、先ず会場外で検査を行い、会場内にも3カ所の快速検査実験室を設置し、58種の最新技術で抜き取り検査を実施している。会場内のすべての飲食店にリモートコントロールの監視システムを配備し、食品監視者はカメラを通じて、各企業のキッチンの調理作業を「実況中継」によって監視できる。また、食品のサプライチェーンでは、専用の電子ラベル技術が導入し、食品安全情報のトレーサビリティを実現した。 食の安心以外にも、来場者が不安を感じずに見学できるように、効果的なセキュリティ対策を講じている。二重の閉鎖的な安全検査ラインを張り巡らせ、すべての危険物の持ち込みを防止している。警備員は24時間体制で、会場内を巡回しながら、秩序維持や防火管理、人の流れの整理を行い、緊急事態が発生した場合は最初に現場に急行する。 便利 移動に配慮 バリアフリー 福建省からやってきた呂さん一家は、浦東の数カ国のパビリオンを見学したあと、場内バス「越江線」に乗って、浦西会場に来た。「場内バスをよく利用しています。便数が多く便利です。車内で少し休めるし、時間の節約もでき、効率的ですよ」と、満足げだった。
会場内の公共交通網には、軌道交通一路線、公共バス四路線、観光バス五路線があり、このほか、フェリー五航路と閘門を使う船便が入場四航路、帰路三航路が整備されている。公共交通機関は会場内の95%のエリアをカバーしており、平均2~300メートル間隔で駅やバス停が設置され、来場者に行き届いた交通サービスを提供している。 今年78歳の譚おじいさんは足が利かなくなっているが、万博の旅を十分に楽しんだ。「すべてが便利にできています。娘に車椅子を押してもらって、中国、日本、ドイツ、英国など十数カ国のパビリオンを見学しましたよ。入館の待ち時間は長いところで20分ほどでした。もっと多くのパビリオン、できれば全部に行ってみたいですね」と、譚おじいさんはにこやかに、次の目的地――イタリア館に向かった。 高齢者や身体障害者がスムーズに移動できるように、身体障害者や七十歳以上のお年寄りのために、無料で車椅子を提供している。また、大多数のパビリオンは優先通路をもうけ、高齢者や障害者、妊婦などの待ち時間を短縮している。 親切 いつも目配り気配り 「すみません。氷をいただけませんか」。頭も顔も汗みずくの李さんは会場スタッフに声を掛け、もらった氷をタオルでくるんだ。「これを体にくっつけておくと冷たくて気持ち良いんですよ。この暑さはしようがないですが、入館待ちのエリアと休憩所にドライミストや扇風機があり、よく考えてくれていると思いますよ」と、ほめていた。 厳しい暑さが続いているが、来場者の熱気は少しも衰えていない。主催者側は快適に観覧してもらえるように、延べ面積3万1700平方メートルの日よけテントや一万本以上の大型パラソルを備え付け、テント内の温度は多数の扇風機やドライミストで下げている。さらに、各出入り口で扇子を無料配布し、飲み物売り場も増やして、暑さ対策に気を配った。 このような配慮は会場内の随所でみられた。102カ所の水飲み場を設置し、同時に1172人にオゾン活性炭で処理した良質な水を提供した。すべてのゾーンに、医療ステーションが開設され、無料の医療サービスを提供している。食べ物アレルギーの入場者のために、レストランや飲み物スタンドのメニューに、アレルギー成分を明記した。また、支援が必要な来場者に特別なサービスを提供している。たとえば、聴覚障害者に補聴器やショートメッセージサービスを提供し、視覚障害者には点字案内図、音声案内機器を用意している。 |