浙江大学国際教育学院の概況
浙江大学は浙江省の省都杭州市にある。浙江省は中国の南東沿海地域、長江デルタの南側に位置し、中国最大の都市上海と隣接している。中国の対外開放の前線地帯と商品経済の最も発達した省である浙江省の経済成長率はずっと先頭にある。「この世のパラダイス」と言われる杭州は中国の六大古都の一つであり、かつてイタリア人旅行家のマルコ・ポーロに「世界で最も輝きにみちた都市」と称されたことがある。市内には風景の美しい西湖、仏教の聖地といわれる霊隠寺と六和塔などの景観、名所があり、郊外区には史前期の良渚文化遺跡などおよび中国唯一の茶博物館、シルク博物館、国家クラス漢方薬博物館と宋の時代の役所が運営していた窯などがある。杭州市は交通が非常に便利で、上海から杭州へは観光列車で一時間半しかかからず、北京、香港、バンコクから杭州へはいずれも直航フライト便があり、杭州から欧米、日本、韓国、オーストラリアへの航空ルートも近く開通する。
浙江大学国際教育学院は浙江大学でもっぱら外国人留学生を募集、管理し、中国の言語と文化の教育を行っている学院であり、本部は玉泉キャンパス区にあり、その他のキャンパス区には直属留学生管理部が設けられている。
同学院は1979年から外国向けの学生募集を始め、現在までに1万人以上の外国人留学生が学業を終えた。2001年に同学院に入学した長期留学生は約200人に達し、そのうち中国言語・文化の研修生は約700人で、日本、アメリカ、韓国、ドイツ、オーストラリアなど五大陸の50余カ国・地域から来た人たちである。同学院には現在、中国言語・文化の常勤教師が16人、兼職教師が30人余りもおり、そのうち、教授は8人、助教授が20人である。学院には長期と短期の漢語(一般に中国語と言われている)と中国文化研修科目、漢語言語本科大学科目が開設されている。なお、漢語レベル試験(HSK)の場所が開設されており、毎年5月に行われるHSK試験(初級、中級)を引き受けている。当校で漢語を研修した外国人留学生のほとんどは、これまでの試験においていずれも優良な成績であった。特にここ2年来、試験に参加した当校の外国人留学生はすべてそれ相応のHSK等級証明書を取得した。当校で勉学した外国人留学生は卒業後、学校に残って引き続き研究を深めているもの、中外合弁企業または外国独資企業で要職についているもの、帰国してから中国語の教学または対中貿易と文化交流の仕事に携わっているものがいる。同学院は外国の同僚の人たちと長期的かつ密接な交流・協力関係を打ち立てることに努め、毎年学校間の交流学生と海外の仲介機構による推薦学生を数十人受け入れている。
同学院はまた、グループで中国に来る学生たちのために中国言語と文化、中国の経済貿易、中国医学・薬学、中国料理の調理法および中国の民族楽器、中国将棋、書道、絵画などさまざまな研修クラスを開設しており、毎年約200人の短期留学生を受け入れている。
学生募集の種類と条件
学生募集の種類 |
入学条件 |
勉学期限 |
漢語研修生 |
65歳以下、健康な者。 |
1学期―2年 |
漢語本科生 |
高校卒以上の学歴があり、健康な者。 |
4-5年 |
本科生 |
高校卒。HSK試験の合格者(文科は6級、理科、工科、農学科、医科、経済管理類は3級)。理科、工科、農学科、医科、経済管理類を志願する者は数学の試験にパスしなければならない(総点数60点以上)。 |
4-5年 |
修士コース |
学士号取得者、助教授以上の人2人の推薦を受けなければならない。漢語による授業を受ける者はHSK試験に合格しなければならない(文科は7級。理科、工科、農学科、医科、経済管理類は4級)。 |
2.5-3年 |
博士コース |
修士号取得者、助教授以上の人2人の推薦を受けなければならない。漢語による授業を受ける者はHSK試験に合格しなければならない(文科は7級。理科、工科、農学科、医科、経済管理類は4級)。 |
3-4年 |
一般研修生 |
大学二年生以上の学歴がある者であること |
1-2年 |
ハイレベル 研修生 |
修士号取得者。 |
1学期-2年 |
短期研修生 |
高校卒以上の学歴があり、健康な者。 |
1週間-3カ月 |
対外漢語教学の関係事項
長期クラスの始業時間 春季からの学期は2月中、下旬、秋季からの学期は9月中、下旬。一般に一学期は18週間で、毎週の必修科目は18-24授業時間、自由選択科目は6-10授業時間であり、各学期にはそれぞれ教学実習が1-2回按配される。
長期クラスは初級、中級、高級の3級に分けられる。漢語の基礎ができていない学生は初級Aクラスに直接入り、漢語を勉学したことのある学生は入学漢語レベル試験の成績に基づいていくつかの漢語レベル異なったクラスに分けられ、各クラスの平均人数は10-15人。個人の短期漢語研修生に対してはその漢語の実際レベルに基づいてそれ相応の長期クラスに編入して勉学させ、短期漢語研修生の人数が6人以上で、しかも漢語レベルが接近している場合は、グループとして独自にクラスを開設することができ、科目は学生たちの要求に基づいて按配しても良い。勉学に困難がある学生に対し、特別な指導を按配することができる。
同学院には漢語言語本科の学科が設けてあり、毎年の9月中旬に授業が始まり、一般に1学期は18週間で、毎週の必修科目は24-28授業時間で、自由選択科目は6-10授業時間。
同学院はまた、当校に来てその他の学科を専攻する外国人留学生のために漢語の補習を行い、HSK試験に近付いた期間にはHSK試験(漢語レベル試験)受験指導クラスを開設することになっている。
同学院で漢語を1学期勉学してから、漢語レベルの高い学生はその他の学院・学部の科目を選んで勉学することができる。
学生の修業期間が終わった後、同国際教育学院は成績が合格で、しかも各項の規則・制度を順守した学生に『浙江大学研修証明書』を発給する。
科目の設置
A.必修の科目(午前8:00-11:40に授業)
初級クラス ①初級漢語、②初級ヒヤリング、③実用会話、④漢字の読み書き、⑤リーディング
中級クラス ①中級漢語、②中級ヒヤリングと会話、③新聞・雑誌の閲読、④実用作文
ハイレベル・クラス ①ハイレベル漢語、②テーマをめぐっての討論、③新聞・雑誌の閲読、④実用作文
B.自由選択科目(午後2:00-3:40に授業)
①書道、②中国画、③太極拳、④武術・散打、⑤対外貿易会話、⑥中国の概況、⑦古代漢語、⑧中国語による情報処理、⑨中国の歴史、⑩中国の映画・テレビ名作鑑賞、⑪中国の文学
C.シリーズ講座
1、文化芸術類
①中国の風習、②茶文化と飲食文化、③伝統演劇、④民族音楽、⑤文物鑑賞、⑥中国医学・薬学
2、社会科学類
①中国哲学史、②中国の宗教、③中国の美学、④中国の教育、⑤中国の政治と法律
3、経済貿易類
① 中国経済概論、②中国のマーケティング、③中外合弁企業の管理、④対中貿易実務
D.教学の実習
学期の期中試験前後に行われ、内容としては見学、視察、訪問、座談会などが含まれ、1学期に1-2回行われる。
*以上並べられているものは参考に資するのみで、科目と講座の内容は学生の要望と実情に基づいてそれ相応の調整を行うことができる。
食事・入居及び医療条件
1、浙江大学のほとんどのキャンパス区にはいずれも留学生寮があり、玉泉キャンパス区の国際教育学院ビルは目下国内で最大の外国人留学生寮であり、500人の留学生が入居でき、部屋のほとんどはlnternet端末、エアコンとトイレがあるシングルルームであり、このほか、二人一部屋のものと家庭用のセットとなった部屋もある。留学生寮の中には視聴覚実験室、自修室、文化・スポーツ室、資料室、公用洗濯機と公用キッチンなどがあり、寮の外にはグラウンドがある。外国人留学生は一般はすべて校内の留学生寮に入居させ、特別のケースの場合、関係部門の審査・認可を経て校外の合法的な個人賃貸家屋に入居することもできる。
2、留学生食堂は留学生寮のそばにあり、食堂の料理のメニューは豊富多彩で、美味しくて口に合い、食事代は1日わずか2-4ドルである。留学生は留学生寮の公用キッチンを利用して自炊するかまたは学校の公共食堂で食事を取ることができる。
3、学校の病院は24時間教師・学生向けにオープンしている。留学生たちは病気になったら邵逸夫病院または浙江病院外国人賓客部に行って医師の診察・治療を受けても良い。
イベントと観光
1、新入生歓迎・始業式。2、市内観光(西湖遊覧)。3、音楽演奏・演芸会とスポーツ競技を観賞する。4、祝日の立食パーティーと交歓の夕べ。5、ダンス・パーティ。6、中外歌曲歌唱会。7、スポーツ競技(サッカー、バスケットボール、卓球、バドミントン、ビリヤード、投げ矢、チェスなど)。8、原稿募集、写真・書画コンクールおよび展示会。9、ギョウザーと手軽な料理作り。10、教学の実習(博物館、工場企業と農村の農場を見学)。11、日帰り短距離観光(お勧めの地点:紹興、五泄、瑶琳仙境、莫幹山、烏鎮など)。12、長距離観光(お勧めの地点:北京、西安、桂林、昆明、長江三峡、青島、黄山、上海、蘇州、千島湖、普陀山など)、学校によって企画、組織されるとともに、食事と宿泊も解決し、費用は個人で負担することになるが、学生のグループとしての割引を享受することができる。
入学申請と受け入れ手続き
1、本校発行の『浙江大学外国人留学生申請表』に記入すること。
2、『外国人健康検査記録』の中で明示されている項目に基づいて健康検査を詳しく行うこと。
3、申請表と健康検査表を浙江大学国際教育学院に送付する。非言語文化専攻学生は同時に関連の学歴証明書類と成績リストのコピーを提出して検査に供さなければならず、大学院生またはハイレベル研修生はまた指導教師による推薦書と個人の略歴を提出しなければならない。
4、申請の締切り 言語文化専攻学生の長期クラスの秋季始業の学期は7月31日まで、春季始業の学期は12月31日までである。
短期クラスは随時申し込むことができる。
非言語文化専攻学生の秋季始業の学期は6月15日まで、春季始業の学期は12月31日までである。
5、審査にパスすれば、学校は『受け入れ通知書』、『中国に来る外国人留学者の勉学査証申請表』を発給することになる。
6、『受け入れ通知書』とJW202表と『外国人健康検査記録』を持参して所在国駐在中国大使館(領事館)に行って学生査証取得の手続をする。
7、『受け入れ通知書』で指定されている期限内に学校に来て到着を報告し、登録を行う。
学生募集部門
浙江大学竺可楨国際教育学院
アドレス 中国杭州玉泉浙江大学玉泉キャンパス区W-99ポスト 国際教育学院
郵便番号 310027
電 話 0086-571-87951718 87951717
ファクス 0086-571-87951755
Eメール gjxzju@mail.hz.zj.cn Web Site:http://www-2.zju.edu.cn
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日