五福吉祥画
 

「五福捧寿」

 

「五福」は『尚書』の中では「長寿・富貴・健康安寧・美徳遵奉・天寿全う」を指すとされているが、後になって民間では「福・禄・寿・喜・財」を指すようになった。「蝙蝠」の「蝠」と「福」は同音であるため、「五福」は5匹の蝙蝠によってたとえられる。蝙蝠は伝説の中で長寿の動物として描かれており、中国人の伝統的な考えでは「長寿・果報・吉祥・幸福」を象徴する。蝙蝠が家の中に入ってくることは「福が訪れる」きざしである。

中国の民間には「五福和合」という吉祥図があり、5匹の蝙蝠が蓋付きの円い「盒」(容器)の中に一斉に飛んで入る様子が描かれている。「盒」と「和」、「合」は同音であるため、この図には、「五福」がすべて揃う、家庭が円満であるという意味が込められている。

有名な楊柳青年画の「五福臨門」(五福が訪れる)には、朝衣をまとった5人の天官が聖旨を持っている様子が描かれている。この絵には蝙蝠も描かれており、「五福」が門の前に降りてきたことを象徴している。めでたい、喜ばしいという意が含まれる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日

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