耄耋富貴

中国には年寄りに対する雅称がたくさんあり、それぞれ異なる意味を持つ。60歳は「花甲」、または孔子の『論語』の「六十にして耳に従う」から「耳に従う年」と称される。66歳は重要な年であり、多くの地域に66歳を祝う風習がある。一般的には66種の食べ物によって健康長寿を祝う。70歳は「古希の年」と称される。古くは「杖国」と称した。70歳になると杖をついて歩くことを許されたからである。80～90歳は「耄耋の年」と称される。80～90歳の年寄りには蝶や猫と花をつけた枝を組み合わせた図案を贈る。「猫」と「耄」、「蝶」と「耋」は同音であることから、この図案には「耄耋富貴」の意味が込められ、長寿を祝うものとなっている。

90歳は「九齢」「眉寿」などと称される。人は老いると眉が長くなり、眉が長いということは長寿とされるからである。百歳は「期頤の年」と称される。百歳は人生の極であることから「期」と言われ、生きていくのに人の助けが必要になることから「颐」と言われるためである。一般的に長寿の祝いは60歳から始まる。しかも九を祝って十を祝わない。つまり祝うのは69、79、89、99歳の時である。これは「九」と「久」が同音であることから、長寿を意味するためである。

「中国網日本語版（チャイナネット）」 2014年3月26日