西王母は俗に「王母娘娘」とも呼ばれる。道教では女神として崇められ、西方の崑崙山に住むと伝えられている。不老長寿の薬を持っていることから長寿の神と称される。
伝説によると、嫦娥は西王母の不死の薬を飲んだために月に追放され、月の精となった。不死の薬については、はじめは崑崙山の不老の木から抽出されたものと言われていたが、後になってその産地は月の宮殿に変わり、不死の薬を抽出する不老の木は月に生えている月桂樹とみなされるようになった。
不死の薬のもう一つの原料は霊芝である。月桂樹と霊芝はどちらも長寿の効果があると言われる漢方薬であることが、不死の薬の霊験をさらに強めている。伝説に古今の人々の長寿に対する飽くなき追求が加わり、不死の薬を持つ西王母は長寿の神となったのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日 |