「紅蓋頭」(花嫁が頭にかぶる赤い布)は中国の婚礼で非常によく見かける。特に昔の嫁入りの際には、花嫁は花嫁衣裳を身にまとい、花轎に乗るだけでなく、頭から赤い大きな布をかぶり、新婚夫婦の部屋に入るまで顔を覆い隠さなければならなかった。この風習に関する言い伝えはたくさんある。「喜神」の紂王から花嫁を守るためであるとか、紂王が叔父の文重の悪妻に懲罰を与えるためであるとか、桃花女が嫁入りの時に周公から身を隠すためであるとか。一般的には、この風習によって吉を招き凶を避け、花嫁を無事に嫁入りさせるためであると考えられている。
昔は4~5尺平方の赤い絹で作られ、四隅に銅銭などの飾りが縫い合わされていた。花嫁は花轎に乗る前に「紅蓋頭」をかぶり、顔全体を覆った。天地の神への礼拝を済ませ、新婚夫婦の部屋に入ると、新郎が竿を使ってそれを取り除き、花嫁の顔はようやく露にされた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日 |