国務院新聞弁公室は2006年10月12日、「2006年中国宇宙白書」を発表するとともに記者会見を行い、宇宙飛行事業を担当する中国国家航天局(航天:宇宙飛行の意)の孫来燕局長が中国の宇宙事業の発展状況と同白書の内容などについて説明した。
孫局長によると、今後5年間および、さらに長期にわたる中国の宇宙事業発展の主な目標と任務は以下の通り。
(1)自主開発による重点突破
有人宇宙飛行プロジェクト、月探査プロジェクト、高分解能地球観測システム、衛星「北斗」によるナビゲーションシステム、大型キャリアロケットという5大宇宙科学技術プロジェクトを引き続き進める。要となる技術を開発し、独自の知的財産権を持つ核心技術を把握し、自主開発能力を高め、中国の宇宙事業の飛躍的発展を目指す。
(2)社会に貢献し、人々のために役立つ
長期間かつ安定的に運行する衛星地球観測システム、完備された衛星放送通信システム、地域的な要求を満たす衛星測位システム(GPS)を構築し、宇宙空間応用を進め、応用衛星と衛星応用技術の業務サービス型への転換を図る。積極的に衛星の製造・発射サービス、地上設備の製造・運営サービスを行う宇宙産業チェーンを作り上げ、サービス経済と社会の発展を目指す。
(3)科学技術をけん引し、発展を支える
宇宙科学技術の発展により、関連する科学技術や新興産業の発展をけん引する。宇宙空間科学の研究に力を入れ、独自の成果を出し、関連する基礎学科の刷新と発展を支える。
「チャイナネット」資料