口弦  
 
口弦は口琴(ハーモニカのような楽器)、響篾(シャンミェ)、吹篾(ツェミェ)、弾篾(タンミェ)とも言われている。長い歴史があるもので、形態・構造もまちまちで、中国の多くのところではやっており、たいへん人々に喜ばれる民間楽器の一つである。口弦は独奏、斉奏、合奏または歌と踊りのために伴奏を行うことができ、人々の生産・労働と日常生活の中で重要な地位を占めている。

口弦は品種もかなり多く、製作材料で言えば竹製、金属製のものがあり、リードの数で言えばシングル・リードの口弦とマルチリードの口弦があり、演奏方法が異なるため、さらに手の指ではねるようにする口弦と絹糸で引くようにして音を出す口弦がある。

口弦の演奏方法は手の指で跳ねるように弾く口弦と絹糸で引くようにして音を出す口弦の2種類に分かれ、それぞれ異なる地域ではやっている。

口弦で演奏する時、左手の親指と食指で口弦の柄を挟んで、マルチリード口弦の場合はそれが扇形になるように、リードの舌の部分を上下の唇の間にはさみ、右手の親指と食指で口弦の先端を繰り返してはねるようにし、リードを振動させると、ブイーン、ブイーンという心地よい音が出る。

もう一つの絹糸で引くようにして音を出す口弦はそれぞれのリードの先端に一筋の絹糸を結びつけ、演奏する際に絹糸の他の一端を右手の指に引っ掛け、指で糸を引くようにしてリードを振動させて音を出すものである。演奏者は唇を前に突き出すようにして円筒状にして共鳴を強化し、音量を大きくするとともに、口形の変化と吐き出す息を押さえるなどのやり方で異なる音色になるようにする。上手な演奏者はかなり複雑なメロディーとかなり多くの音色を出すことが可能であるばかりか、それぞれのリードに純五度の倍音を出させることもできる。リード3枚ある口弦では6つの異なった音を出すことができる。異なる演奏法を生かして、余韻のある音も出せれば、かなり粗い音も出せる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日