銅鼓は広西チワン族自治区、広東、雲南、貴州、四川、湖南などの少数民族地区でよく使われている打楽器である。
銅鼓が最も早く現れたのは大体春秋末期の頃である。
銅鼓は全部銅で鋳造されており、普通の銅鼓は直径が約50センチ、高さが約30センチ。小太鼓の中は空っぽで、底がない。両側には銅製のリングがある。表面や鼓体には精緻な模様が刻まれている。
銅鼓は歴史上戦陣で使われる大鼓として残され、『通典』、『文献通考』、『太平御覧』などは、いずれも銅鼓を楽部に組み入れている。古代において、少数民族の貴族からなる統治者は、所有する銅鼓の多い少ないによって、その統治権力の大きさを表わすシンボルとしたことがある。それに対し一般の少数民族の人たちは、銅鼓を楽器とし、今でも広西チワン族自治区のチワン族、貴州省のミャオ族などの間では、銅鼓の踊りをよく目にすることができる。踊る際には、銅鼓を掲げ、一人がばちで銅鼓を叩き、もう一人が木の桶を銅鼓の底に合わせ、共鳴音を増すのであり、音が重厚で、遠方に伝わることができる。踊る人(たいていは多人数の人たちがグループで踊る)は銅鼓を囲んで、鼓の拍子に合わせて従って踊る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日 |