柳琴(りゅうきん)  
 
中国民間の弾奏弦楽器の一つである。形がヤナギの葉のようであるため、柳琴または柳葉琴と呼ばれ、江蘇省北部、山東省南部一帯の柳琴戯と安徽省泗洲戯(いずれも地方芝居)の主な伴奏楽器である。

柳琴はもともと2本の絹糸弦、7品のものであり、撥(ばち、琴を弾く小さな道具)で弾奏した。何回もの改良を経て、高音の柳琴が開発されるに至った。高音の柳琴はもとの2弦、7品を4弦、24品に改め、半音に従って並ぶようにし、音域を拡大し、変調にもプラスとなった。また、絹糸弦をビニール弦に改め、音量を大きくし、音色をいっそう美しくし、民族楽隊弾奏弦楽器グループの高音部をより豊かなものにした。

柳琴の発する音は力がこもり、澄んでいて美しく、鋭さがあって明るい。よく使われている演奏技法は、右手技法に弾、挑、双弾、掃払、滾奏などがあり、左手技法に弦打ち、弦連れ、倍音、押し引きなどがある。演奏の際、柳琴を胸の前に斜めにかかえるようにし、左手で琴を支えるようにして弦を押さえ、右手で撥(ばち)を持って弾奏する。撥はセルロイドやプラスチックやウシの角で作ったもので、三角形、四角形または細長い長方形の片状の物である。

 

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月26日