第58回メルボルン国際映画祭での「東トルキスタン」民族分裂分子に関するドキュメンタリーの上映に抗議するため、中国の賈樟柯監督と趙亮監督が映画祭を辞退した。これに対し中国監督界は、2人の監督の行動を支持することを表明し、映画祭の主催側を厳しく非難している。
賈樟柯氏がプロデューサーを務める、香港の唐暁白(エミリー・タン)監督による映画「完美生活」、賈樟柯監督の「河上的愛情」と中国大陸部の趙亮監督の「上訪」の3本の映画がメルボルン映画祭で上映される予定だった。しかし、主催側が民族分裂活動を行う「世界ウイグル会議」主席のラビア・カーディル氏のドキュメンタリーを上映し、カーディル氏本人をメルボルン映画祭に招待することを計画し、中国の監督はそれに抗議するため、今回の映画祭には出席せず、映画の出展を撤回することに決めた。
それに対して、全国政治協商会議委員、中国電影家協会の李前寛主席は、「中国電影家協会は第58回国際メルボルン映画祭組織委員会のやり方に対し、この上ない驚きと怒りを感じ、強く非難する。私たちは断固として賈樟柯監督と趙亮監督の行動を支持する」と語り、中国電影家協会は事態の進展に注目し、相応の措置を採ると示している。
「こういったことは国家の統一と関連し、いかなる議論の余地もない。断固としてこの2人の監督を支持する。メルボルン映画祭組織委員会のやり方は公然とした挑発だ」と、馮小寧監督は怒りを露にしている。
四川省でロケを行っている馮小剛監督は、「映画祭は世界の映画界の人びとが諸国の文化と芸術を展示する交流の舞台で、正義を示すべきだ。組織委員会がこのような政治のペテン師を招待するということは、文化の宴を政治の茶番劇とするだけでなく、映画祭のブランドを破壊することにもなる」と話す。
反テロを題材とした映画の準備を進めている香港の唐季礼(スタンリー・トン)監督は、この話を聞いて非常に驚いたという。「映画祭でテロリストの映画を上映するのは極めて不当なこと。私でも辞退する。今、世界はテロを反対しており、オーストラリアもそれに参加している。メルボルン国際映画祭でこのようなことが起きて残念で仕方がない」と語った。
中国テレビドラマ監督業務委員会の会長で、著名監督の陳家林氏は、「怒りと遺憾の意を示すほかに、私たち中国の監督は何か行動を起こすべきだ。反テロを題材とするドキュメンタリーを撮り、カーディル氏などの民族分裂分子の犯罪行為を徹底的に暴き出そう」と呼びかけている。
「チャイナネット」 2009年7月24日