1964年、北京映画制作所によって制作・発行されたもの。監督:謝鉄驪
1983年にポルトガルの第12回フィゲラダフォズ国際映画祭「評定委員会賞」を光栄にも受賞した。
映画『早春二月』は作家柔石氏の中編小説『2月』をもとに脚色したもので、著名な文学、映画、演劇作家夏衍氏のサポートと協力を得、氏は自らシナリオを100余カ所も手直すとともに、映画の題名を『初春の2月』に決め、その時の時代そのものが初春の肌寒い天気のように寒さがみなぎっている意味が込められていた。劇中の人物の蕭澗秋という流れ者の身の上から明らかに小説の作者柔石氏の影が見て取ることができる。そのため、映画の脚色・監督の謝鉄驪氏が「五・四」運動以来の革命の文学作品の中からこの作品を選んで映画化したのは非常に有意義なことであり、映画で知識人の題材を反映する面でのブランクを埋めた。映画はみごとにヒューマニズムの精神をもつ小ブルジョア知識人のイメージを作り上げ、新中国の17年の映画の中でも唯一のものといわれている。
特に指摘しなければならないのは、新中国の映画の中の「一風変わったもの」として、この映画は上映してまもなく、全国的範囲で上から下まで厳しい批判を浴びた。
「チャイナネット」 2009年8月27日