中国『孔子』が米国『アバター』を追い払った?

発信時間: 2010-01-22 | チャイナネット

中国国内メディアは、中国で大ヒット中の映画『アバター』の2D版が23日から、全国の映画館で上映打ち切りになると報道した。ある米国のメディアは、中国のこの決定は22日に封切られる国産映画『孔子』を優先させためだと指摘。これに対して国家ラジオ・映画・テレビ総局の張宏森副局長は、3D版とアイマックス版の『アバター』の上映予定に変更はなく、『孔子』を優先することはないと述べた。

2D版の上映打ち切りに対して邪推する米国メディアもある。「ウォールストリート・ジャーナル」は、「『アバター』は中国で今、翼を広げて高く飛んでいるが、北京はその翼を切った。映画を見る人たちが多くなる中国の春節に、映画館では国外の映画の影さえも見えない」と愚痴っぽく記す。

「ロサンゼルス・タイムズ」のウェブサイトでは、「中国の1628面の2D版のスクリーンは、二度と『アバター』を上映しない。中国電影集団がこのように国産映画を保護することは、そう新しいことでもない」と報道。「ニューヨーク・タイムズ」のウェブサイトでは「『孔子』が『アバター』を締め出した」と論じた。

 

こうした発言に対して張宏森副局長は否定。そして「中国では2D版のチケットがあまり売れていない。3D版のチケットは不足しているが、2D版が売り切れることはない状況から、2D版を打ち切ることはまったく正常」と明らかにした。

新映画連合協会の高軍副総理は「市場は常に新しい映画を歓迎する。もし『アバター』が毎回、満員にもかかわらず打ち切られるのならばおかしな話だが、2D版はわずか10%~20%の客入りで、打ち切りは非常に当たり前。もし『孔子』が上映されてから客入りが『アバター』よりも悪いならば、2D版の『アバター』が再上映される可能性はある」と話す。

米国のウルフ・グループ・アジアのデビッド・ウルフ社長は「中国で上映される海外の映画は普通10日間で、今月4日から上映され始めた『アバター』は、すでにその期間を過ぎた。今の情況から見ると、これは通常のビジネスのルールで決まったことで、国産映画が公平な利潤を得るためでもある」と説明する。

スウェーデン・ストックホルム大学マスコミ学科のパウエル教授はこういう意見だ。「中国が自国の映画のために『アバター』を抑えるという米国メディアの推測は、中国人を見くびっている。中国に行ったことがある人たなら分かっているが、中国映画のビジネス化と市場競争のレベルの激しさは多くの国も及ばない。中国は過去30年、絶えず学習してこの成功を獲得した。西洋はある思考モデルがあり、自分のモデルに従って中国を導くことを望んでいる。そのため今回、『アバター』をめぐる様々なうわさを耳にして、『アバター』と『孔子』の戦いが始まったと予告した。中国の実力が強まる中で、今後は西洋と中国の交戦が各領域で展開するだろう」

4日に『アバター』が上映されてから、3D版とアイマックス版は非常に強い視覚効果で『アバター』ブームを起こし、中国での興行収入はすでに5億元を超えた。

「チャイナネット」 2010年1月22日