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南水北調東線プロジェクト |
中国最大の水利プロジェクト――南水北調(南部の水を北部に送水)東線プロジェクトが現在、大規模な干ばつに見舞われている地域で重要な役割を果たしている。江蘇省ではこのほど南水北調沿線の大型ポンプ場である江都ポンプ場・淮安ポンプ場・鄭集ポンプ場・范楼ポンプ場・梁寨ポンプ場が相次いで淮北地区の河川・湖に送水を開始、干ばつ防止用水源が確保され、累計引水量は10億立方メートル以上に達している。「中国新聞社」が伝えた。
昨年冬以来、中国北部の麦耕作地帯では稀に見る干ばつが発生。なかでも江蘇省は被害が最も深刻な省のひとつだった。同省関連部門の統計によると、昨年11月以来、同省北部地区の降雨量は4割から6割減少、水源からの流れがほとんど滞った。今年1月下旬から現在までに、淮河主流から流れる水量は毎秒100立方メートルずつ減少しており、枯渇のおそれがあるものの、現在では同省北部の農作物は既に約44万ヘクタールが灌漑され、干ばつ面積は約47万ヘクタールにまで減少、また特に被害の大きい地域は約20万ヘクタールにまで減り、被害が緩和されている。
今回の中国北部の大干ばつに対し、南水北調プロジェクトは積極的な効果をもたらしており、プロジェクト建設が今後一層加速されることになる。今年、南水北調プロジェクト建設は全面的に加速され、通年の投資総額は213億元となり、同プロジェクト開始以来、最大規模の年間投資が行われる見通し。南水北調東線1期プロジェクトは2013年に完工する。
「人民網日本語版」2009年2月12日