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中国 50年間で土壌流失による耕地損失300万ヘクタール超
発信時間: 2009-04-13 | チャイナネット

中国水利部の陳雷・部長は重慶で12日、「中国の耕地はこの50年間で土壌流失(地面の傾斜や風などの影響によって表面の土壌が流亡する現象)によって300万ヘクタール以上減った。毎年平均6万6000ヘクタール以上にのぼる」と述べた。このほど開催された全国水土保持工作会議で明らかになった。

陳部長は、「中国は人口のわりに水資源が少ない上、土壌流失によってこの問題はさらに深刻化している。現在、黄土高原で土壌流失が深刻な地域では毎年1センチ以上の表土が流失している。東北の黒土地域では一部で耕作層の厚さが開墾初期の1メートル前後から今では20センチにまで減り、多くの地域で耕作層の表土が完全に流失してしまい、生産能力を失っている」と述べた。

現在、中国の北方土石山区では土層が30センチに満たない土地面積は総面積の77%、西南部のカルスト地域では12%、長江上流から中流と西南部の河川流域では18%に達しているという。

陳部長は「土壌流失は水土資源の深刻な破壊を招くだけでなく、ノンポイント汚染源の重要な原因となる。中国の土壌流失と生態安全科学考察の推定によると、土壌流失による経済損失は毎年GDPの約2.25%に相当し、生態環境への影響は推定も難しい」と述べた。

現在の中国の土壌流失状況について、陳部長は「土壌流失地域の多くで生態環境がいい方向に発展するよう、15年から20年を費やして初歩的な整備・回復に力を注いでいく」と述べた。

「人民網日本語版」2009年4月13日

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