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天津にクリーンな石炭火力発電所を建設
発信時間: 2009-06-24 | チャイナネット

 

グリーンゲングループ(緑色石炭発電有限公司)の責任者は先日、北京で、温室効果ガス排出ゼロの石炭火力発電所を天津で建設する計画を発表した。

このプロジェクトは世界に先駆けて実施される中国初の商用クリーン石炭火力発電所建設で、温室効果ガスの排出をゼロにするために、二酸化炭素の排出を制御する二酸化炭素回収・貯留(CCS)する技術を利用する。この技術で回収・貯留された二酸化炭素は石油の採掘の際に役立てられる。

国内企業としてグリーンゲングループは、石炭ガス化複合発電技術(IGCC)の石炭発電所を商用化として開拓。この技術は石炭をガス化することで蒸気タービンにガスタービンを組み合わせた発電ができるため、普通の石炭発電より石炭灰の排出が少なくなる。例えば、水銀とすすの排出量は天然ガスを燃料とする発電所とほぼ同じだが、IGCCの技術を使用した時に出る二酸化炭素は純粋の水蒸気とともに排出され、その回収と分離がより簡単である。

グリーンゲングループの責任者によると、このプロジェクトの土木工事と設計はすでに完成しており、主要設備の選定や注文、工場の設置準備もすでに終えているという。ガスタービンの発電ユニットなど全ての構成部品は国産が用いられ、気化器などの中心的な部品は西安火力発電研究所が開発した製品である。

中国政府が講じている「持続可能な環境改善」の政策は、石炭などの化石燃料を利用してエネルギーの安全と経済成長を確保することであり、グリーンゲングループが参加するこのプロジェクトは国の政策と一致する。

このプロジェクトが実施されている北京から東南に約150キロ離れた天津の隣港経済区は、石炭、水、直流電力、土地などが整備された優位性のある経済区だ。同開発区に進出している多くの化学企業もこの発電所の電力を利用することになっている。

発電所の第一期工事は2011年に終了する予定で、1日あたり2000トンの石炭を気化して250メガワットを発電する。全プロジェクトは3つの段階に分かれており完成は2016年。その時には1日に650メガワットを発電し3500トンの石炭を気化する。

「チャイナネット」 2009年6月24日

 

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