根河市はその寒さにより、ホットな話題になっている。史上最低気温は氷点下58度で、「中国の南極」という名前で国内外の観光客を集めている。この凍土の上に存在する湿地では近年、「中国の南極」による「熱効果」が生じている。
根河湿地の伐採用トラクター
根河市は大興安嶺北側の西の斜面に位置し、平均標高は800メートル以上。
資料によると、根河源国家湿地公園は2011年に着工し、2016年7月に正式に承認された。エリア内には凍結層が広がり、各種湿地面積は2万291ヘクタールで、公園の総面積の約34%を占める。同公園は中国で生態系の保存状態が最も良好な、最も典型的な湿地公園の一つだ。専門家からは「中国南極湿地天然博物館」「中国環境教育のチョモランマ」と呼ばれている。
根河源国家湿地公園キャンプ場
王鉄鋼さんは現地生まれの林業従事者だ。「湿地には現在、伐採が禁止された最後の木が留められている。これは歴史への思いからだ。観光客は湿地で植樹を体験し、かつQRコードをスキャンすれば常にこの木の成長を見守ることができる」
根河湿地に入ると、余分な施設がないことが分かる。目に入るのは原生林の木々で、伐採や生活に用いる道具や機械を時おり見ることができる。
フルンボイル市旅行発展委員会の包玉祥副主任は「これは中国で唯一の広々とした原生林だ。冷温帯でこれほど広い面積が留められているとは貴重で得難いことだ。国内外の観光客はここで生態文明と、森林文化の魅力を体験できる」と話した。
根河伐採禁止記念碑(張瑋撮影)
統計データによると、根河市の2016年通年の観光客数は、前年比11.7%増の延べ83万5300人。根河源湿地公園は今年6月の開業から、国内外の観光客を延べ3万人以上集めている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月3日