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japanese.china.org.cn |22. 08. 2021

温暖湿潤化で長江源の湖沼面積拡大

タグ: 湖沼

 長江の源であるチベット高原には多くの湖沼があり、面積が1平方キロ以上の湖沼の数は1400個を超え、地球上で標高、数、面積がトップの高原湖沼群の一つです。これらの湖は長江源エリアの水生態系にとって非常に重要な存在となっています。


 長江科学院の科学考察調査データによりますと、長江源エリア内には大小合わせて計1万1千カ所以上の湖沼があり、総面積は約1027平方キロです。近年、湖沼は良好な水質を保っていますが、面積は徐々に広がり、過去40年近くにわたって、長江源エリアの湖沼・湿地の総面積は7.2%増加したということです。


 長江科学院の徐平副チーフエンジニアは、「長江源エリアの温暖湿潤化は、湖沼面積の顕著な増加の主な原因である。この地域の過去10数年の平均気温と降水は40年ほど前より、それぞれ1.4度と39.6ミリ増加し、温暖湿潤化の傾向は明確だ。気温が1度上昇するごとに、湖沼・湿地面積は平均約100平方キロ増加する。気温の上昇による氷河の退化と凍土の融解、降水量の増加はいずれも湖の水を増やしている。湖沼面積の増加と水位の上昇は現在、長江源の科学観測・保護で重要視される課題である」と述べました。


 「中国国際放送局日本語版」2021年8月22日