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『八大錘』はもう嫌だ 
発信時間: 2009-01-23 | チャイナネット

『八大錘』の初舞台は大好評で、皆も喜んでいながら、「もう嫌です」、譚正岩はそう思い、演じたがらない様子だった。何故なら、やはり骨が折れる演目ゆえであり、難しければ難しいほど良い評価は受けても、ミスを犯す恐れも高いからだ。わずか15歳の譚正岩は、『八大錘』を演じるにつけ、不安になって精神的に疲れ、とうとう嫌いになってしまった。

   


とはいえ、先生の言うことには従わなければいけないので、おとなしい譚正岩は相変わらず下稽古を積み、上演していくうちに、演技に磨きがかかってきた。

ちょうどそのころ、「武生」の新人役者コンテストが開かれ、北京劇曲学校の先生たちは譚正岩を『八大錘』の演目で参加させようとする。それを知った譚正岩は直接断ることができず、あれこれ対策を思いめぐらすしかなかった。

コンテストが近づく、譚正岩はやっといい策を思いついた。病気さえすれば、参加しない正当な理由ができると思い、直ちにこの作戦を始めた。冬の身を切るよう寒さの中、譚正岩は深夜に冷たい水で頭を濡らし、そのまま庭に立ち続けていたので、髪の毛はすっかり凍ってしまった。また、下稽古をすますと、全身びしょ濡れになっていても拭くことはせず、風に当たって乾かしたり、夜に布団をかけないまま寝たり、薄着で出かけたりした。できる限りのことを試したが、結局、元気でコンテストの日を迎えてしまった。ぴんぴんとした譚正岩は言い訳することができず、参加せざるを得なかった。ところが、翌日、ひどい熱を出してしまった。

コンテストの譚正岩の演技は素晴しくたいへん評判もよく、優勝は決まっていたが、祖父の譚元寿が「この子はこんなに若くてまだ試練が必要だ。まだ優勝は早すぎる」と申し出たので、結局、準優勝になった。

「中国国際放送局 日本語部」より 2009年1月23日

 

 

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