許嘉ろ
 


全人代常務副委員長の許嘉ろ氏は今年6月8日に開かれた「重慶・中国西部開発国際シンポジウム」で、西部開発について次のように語った。

 
 

 

 

公平かつ平等な法体系と高効率で持続可能な発展のための科学イノベーション・システムの確立、法的精神と科学的精神の育成を保証することが、西部大開発にとって特別の意義を持つ。しかし同時に、この二つのことは西部地区でまだ不十分であるため、西部大開発の成否と進展具合にかかわる重要な要素でもある。西部地区がその特有な伝統文化の精髄を経済・社会の現代化の進展といかに有機的に結びつけ、社会主義の新文化をつくり出し、健全で活力に満ちた人文環境を育て上げるかが、現実的な重要課題である。

近代の世界発展史から見れば、およそ国土が広く、人口が多く、基礎の比較的弱い国はいずれも経済、文化、教育、思想、考え方の面でその発展程度に地域格差があるという問題を抱えている。中国もこうしたアンバランスな状況の中にあり、この改善に努めようとしている段階にある。アンバランスな状態からバランスのとれた状態へ、さらにそのバランスが破られて新たなアンバランスが生じ、またそのアンバランスから新たなバランスに達するということを繰り返し、社会は成長し、進歩するのである。人類の歴史の経験と現代経済学の視点から見ると、経済の成長と社会の全面的進歩は人文精神の発揚と密接にかかわっている。建設と発展には良好な人文環境が必要であり、経済の成長はまた人文精神を充実させ発展させるのを促す。

西部開発は今後のアジア・世界経済に直接的あるいは間接的に影響を与えるだろう。そのため、西部開発は中国に関心を寄せる各界の人々の注目を集めている。世界には、立ち遅れた地区の開発にすでに成功を収めるか、もしくはいま開発中で経験を積んでいる一部の国があるので、他国の経験を研究し、国外の専門家、企業家の知恵からヒントを得ることがわれわれにとっては非常に重要である。

もう一方で、西部大開発は有利な条件を具えている。それは、改革・開放20年来の東部地区建設の効果的なやり方と経験を参考にできることである。東部地区の場合、建設の実践の中で研究してきたが、西部開発の場合は、調査、計画するのと同時に、理論的な研究を進めている。相対的に言えば、西部開発のほうがより強い理論的指導とより多くの能動的意識を具えている。