法整備の強化
37、法律法規の制定とその完全化。立法のテンポを加速し、立法の質を高め、人口と開発に関する法律法規を制定し、その健全化をはかる。人口問題を経済と社会の法律法規制定での重要な考慮すべき要素とし、基本国策の貫徹実施に法的保障を提供する。
38、法に基づく管理レベルを高め、法に基づき行政活動を行ない、法の執行レベルを高め、現場での管理とサービスの規範化、法制化と科学化を実現する。末端組織の民主制度確立に力を入れ、民主的な政策決定、民主的管理、民主的監督を実施する。法秩序に関する広報と教育を強化し、公民の法的意識と法的観念を強める。行政での法の執行責任制を実施し、国家公務員の素質を高め、人口と計画出産を総合的に処理できる末端組織での管理制度を確立する。
39、法秩序による監督システムの完全化。法の執行による監督を強化し、司法的監督、行政的監督、世論の監督、社会の監督、大衆による監督を含む完備した監督システムを確立する。公開・公示制度を確立する。行政での法の執行に対する審査評価システムを作り、人口と計画出産事業の健全な発展を確保する。
利益の供与メカニズムの健全化
40、人口と開発の調整システムを確立する。社会経済の発展と相協調した人口戦略と人口企画を制定し、人口と計画出産を総合的に処理する政策システムと管理措置を設置し、その健全化をはかり、人口と経済社会の発展、資源の利用、環境保全とのバランスのとれた関係を維持する。
41、人口と計画出産の実施による利益の供与メカニズムの確立と完全化。経済の発展、教育の普及、医療保健事業の発展などのルートを通じて、人々が産児制限を自覚的に行なうようにする。適当な経済政策を制定し、産児制限を行なった世帯に対しては、小口融資を行ない、必要とするプロジェクトを優先的に実施させ、科学技術をもって扶助し、政策的優遇を与えるなどの措置を通じて、計画出産活動と経済の発展、貧困脱却扶助開発やモラルが高い幸せな家庭づくりとを組合わせ、農民の実際の困難解決を助け、少なく産んで早く豊かになるようにさせる。また、計画出産政策に違反した家庭には社会的扶養費を取る。
42、各家庭が産児制限をおこなうのを励ます奨励メカニズムを確立する。産児制限した者には手当てを渡し、その家庭には福利を与え、奨励金や優遇措置を供与するなどの形式の利益の傾斜供与を実施する。一人っ子の家庭には、一定の奨励金を供与し、都市部と条件のある地区の子供一人の親が退職する際には、実情に基づき必要な手当てを与えてもよい。産児制限した家庭には集団経済からの所得、集団的福利の享受、宅地の配当、土地の請負、就職、保健と病気の治療、住宅及びこどもの託児所入所、入学などの面で優遇する。
43、人口と開発、特に計画出産に有利な社会保障制度を設置する、農村では養老、子供の健康、協同医療制度、母子保健保償、計画免疫保償と産制手術の安全など多くの形式の保障制度を設置する。都市部では、養老保険、医療保険、失業保険、出産保険などの保障制度を確立し、完全なものにしていく。都市住民の最低生活保障制度を設置し、最低生活の保障レベルを徐々に引き上げていく。救助とボランティア活動への人々の参加を奨励し、大衆の後顧の憂いを解決する。
広報教育の強化
44、人口と計画出産に関する公益性広報活動への全社会と各級の政府部門の参加と支持を呼びかけ、社会化した広報教育の枠組を構成し、マスコミと大衆の喜ぶ形式を通じて、各現場家庭や大衆に経常的な広報教育活動をおこない、人口と計画出産事業に誰もが関心を示す良好な社会的雰囲気を作り出す。
45、人口に関する文化事業を発展させ、社会の全面的進歩を推進する。出産などに関する新しい型の文化を作成する。紀律と法律に従い、夫婦間が睦まじく、老人を敬い幼児を愛するという社会的公徳と家庭の美徳を育み、少なく産んで早く豊かになり、男女は平等であり、遅く結婚して遅く出産しようという科学的で、モラルが高く、進歩的な結婚と家庭及び養老についての考え方を構成し、全国民の人口意識を強め、人口と青春期や性的保健についての知識、高齢者への健康教育を進んで学び、避妊と産児制限、健康な子を産み立派に育てる考えやリプロダクティブヘルスと老化についての科学的知識を普及させる。
科学的な創意システムの設置
46、人口開発学科の設置を急ぐ。世界の先進的レベルを持つ人口開発学科を設置し、社会科学と自然科学の組合せを推進し、人口学での新興学科、学際学科、クロス学科の発展を推進し、多くの学科と分野の完全な人口科学理論システムを構成する。人口科学理論の指針的作用を発揮させ、科学的人口開発政策の制定に理論上の支持を提供する。
47.科学技術革新の推進。現代科学技術の最新成果、特に生物、情報、素材などの分野の最新成果を充分に利用する。基礎科学研究を強化し、人口開発科学分野の国の重点実験室、科学技術センターなどの拠点を設置し、知識と技術の全般的革新能力を高める。人口分野の科学研究成果を広め、避妊の調節、リプロダクティブヘルス保健、優生優育(健康な子を産み立派に育てる)、不妊などの重要技術の研究を深め、科学研究と技術開発の能力を強化し、新技術、新製品の開発導入と普及の度合いを強める。
48、技術的サービスを重点とした優れたサービスを高める。技術的サービスを重点とし、出産、避妊と不妊に対しリプロダクティブヘルス保健サービスを提供する。避妊法の事情を知った上での選択を広め、婦人病の全面検査と予防をおこない、住民地区の医療保健と技術サービス機構を設置し、完全なものにしてゆき、市場経済に適した総合サービスモードを構成する。計画出産優良サービス保障システムとサービスの質に対する測定システムを確立する。サービス条件の改善をはかり、サービス基準を規範化し、サービス分野を拡大し、優れたサービス提供に努める。
49、人口開発情報管理の実現。人口管理情報と計画出産、リプロダクティブヘルス保健についてのサービス情報とを組合せた現代的な情報の収集、報告、分析と公布のシステムを設置し、完全化をはかる。末端地区をカバーできる人口開発及び計画出産情報ネットワークと文献資料バンクやデータバンクを設置し、情報と資源の同時利用を実現する。現代的な情報技術や手段を使って、適時に専門知識を広めて情報を提供し、広報活動、科学知識普及教育と訓練をおこなう。
資金投入の拡大
50、人口開発事業への財政投入の逐次増加。安定した投入保証メカニズムを確立し、計画出産経費を各級政府の財政予算に組み入れ、確実に保証する。人口と計画出産経費への中央と地方の投入を徐々に増やし、その増加幅が財政投入への増加幅を上回るようにする。中部・西部と少数民族地区及び罹災地区など財政状況が困難な地区の計画出産事業費に対しては、傾斜的投入を実施する。
51、人口と計画出産事業の政策性投入メカニズムの確立。企業・事業部門の投入拡大を奨励する。優遇政策と奨励措置を制定し、経済的手段で良循環的な社会投入メカニズムを構成する。多くのルートからの資金調達体制を設置し、民間からの募金、社会募金と海外からの寄贈を奨励する。人口と計画出産基金や開発基金を設け、貸付け金の利息と貸付け期限などの面で優遇する。人口と計画出産プロジェクトへの企業と個人の投資を奨励する。
52、資金の使用効果の向上。辺境・貧困地区を重点にし、末端層の人口と計画出産サービスネットワークの構築に力を入れ、基本建設計画と技術設備基準を制定する。異なる地区の特徴に基づき、関連部門の技術サービス資源を合理的に配置し利用して、優勢の相互補完を実現し、投入による産出効果を引き上げる。関連する財政移転支払い制度と各級の財政支出制度を設置し、その完全化をはかり、資金使用への監督管理を強化する。
非政府機構と民間社会の作用
53、婦人連合会、労働組合、共産主義青年団と計画出産協会、高齢者組織など非政府機構と組織、住民委員会、村民委員会など末端の大衆自治組織及びその他社会団体と組織の人口と計画出産管理とサービスでの作用を発揮させる。民間社会の参与する人口開発事業の政策的措置と運行メカニズムを設置する条件を政府が作り出し、政策決定に彼らを参加させ、その自主権を尊重し、それに必要な資金、技術、情報と作業的指導を提供する。
54、機構を健全化し、経常的に活動し、率先して模範を示し、サービスに努めるという要求に基づき、計画出産協会の活動を強化する。計画出産協会の後ろ盾となり、その特徴に基づき多くの形式の広報教育とサービスをおこない、大衆が自らを教育、管理し、自分達のために活動するよう動員して、協会のもつ政府と大衆を結ぶ掛け橋の役割を発揮させる。
国際的交流と協力の拡大
55、人口開発分野の国際活動に積極的に参加し、中国の人口政策、発展の成果及び人権事業の健全な発展のため払った努力を国際社会に全面的に理解させ、平等と相互尊重を基に、理解を深め、大同を求めて小異を残し、共通の認識を増やす。
56、国際機構と地域的機構及び各国の政府と民間団体との協力を強化し、協力分野を広め、協力形式の拡大に努める。人口と計画出産の基礎研究、広報教育、総合サービスなどの面で協力プロジェクトを増やし、協力の拠点を設置して模範的役割を発揮する。人口と計画出産分野の二国間及び多国間交流を進め、政策決定と管理の面及び技術者間の国際交流と訓練をおこない、世界の科学技術の最新状況と有益な経験を把握し、参考にする。
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