今年はわが国の改革と発展にとって非常にカギとなる1年であり、抱える任務はかなり繁多で重い。様々なマクロ経済運営が示すように、わが国の経済は現在、発展に向けまさに重要な通過点にある。いかに時機を判断して情勢を読み取り、チャンスを掴み取り、時機を逃さず調整して、中国経済という巨船を平穏に航行させ、経済の巨大な変動を回避するか、新政府にはこうした新たな試練が待ち受けている。
会議日程によると、第10期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の開幕式では、温家宝総理が政府活動報告を行い、過去1年の活動を振り返り、当面の国内経済と社会の発展状況について分析するとともに、2004年の活動内容を打ち出す予定だ。政府活動報告の審議・討議に当たっては、代表や委員が農民の増収と就業、社会保障、地域の発展、エネルギーの消耗などの経済発展を制約している一部の深層的な問題を「診断」し、国民経済の健全な発展のための政策を提言すると見られる。
わが国の経済が重要な通過点にあると言うのは、基本的な国情に基づいた判断である。数字から見れば、国内総生産(GDP)は2003年に11兆人民元を突破し、1人平均で1000ドルを超えた。この数字は、わが国が低所得国から中等低所得国の仲間入りを果たしたことを示している。だが人口が多く、資源が相対的に不足し、経済発展がバランスを欠いていることが、我々の発展を制約している突出した矛盾となっている。とくに昨年来、経済発展の過程で信用融資の規模が過大である、建設が低水準で重複しているなどの新たな問題が出てきた。こうした現実的状況は、全面的で協調の取れた、かつ持続可能な発展という科学的発展観が実際の活動に与える重要な意義を際立たせている。
新たな状況、新たな任務は、我々に科学的な発展観を着実なものにするよう求めている。「二つの大会」(全人代・全国政治協商会議)開催の期間、政府がいかに適切な経済成長目標を確定し、通貨・財政政策を運用し、マクロ調整手段を運用して経済という巨船の舵を円滑に取るかに人々の関心がより集まるだろう。同時に、人民大衆の直接的な利益にかかわる一部の問題も解決が待たれているほか、大衆は代表や委員を通じて土地収用や立ち退き、子供の就学難や診療難といった生活上の問題が反映されるよう期待している。
「チャイナネット」2004年3月3日
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