ここ数年来、中国の生態環境の状況が日ましに深刻な様相を呈するようになり、経済の発展と生態系保護との矛盾がひどくなり、生態系の面での立法の切迫性が日ましに顕在化している。全国政協委員・環境法専門家の王曦教授は、中国の今期政府の新しい指導者たちが打ち出した「科学的な発展観」は生態系の面での立法を直接促進することになると見ており、さらに次のように語っている。
国は経済と環境のバランスをとらなければならないことをすでに認識し、西部大開発戦略の実施の中で生態系保護に対する投資を増やした。発展がどうしても依拠しなければならない物質の土台、自然の土台を保護することは、長い目で問題を見なければならず、現在の人々の発展を念頭に置くばかりでなく、さらに次の世代の人々の発展を念頭に置かなければならない。
国が持続可能な発展戦略を国策の一つとしている背景の下で、関係専門家と学者は生態系の面での立法の足取りを速め、法律を通じて経済活動を制約し、自然資源の経済を支える面での限界を超えないよう次々に呼びかけた。現在、中国政府はすでに「自然保護区条例」、「景勝区保護管理条例」などの行政的法規を公布、実施し、特に『全国生態環境保護綱要』を公布した。中国は環境保全の面でかなり整った法規体系を一応確立したが、生態系の面での立法の面ではまだブランクが存在している。
中国の新しい指導者たちが「科学的な発展観」を鮮明な形で打ち出し、さらに理性的に人間と自然との関係を考え、この関係を治国の理念に組み入れたことは、必ず生態系の面での立法の過程を直接推進することになろう。
「チャイナネット」2004年3月8日
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