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【インタビュー】今回の憲法改正の意義について

王兆国全国人民代表大会常務委員会副委員長は2004年3月8日、北京の人民大会堂で全人代の代表全体に憲法改正案についての説明を行った。今回の憲法改正の内容は13カ所にも達し、ほとんどこれまで3回の憲法改正内容の総和となった。このほか、改正内容は重要で深遠な意義を持ち、社会各界の注目を集めている。このため、チャイナネットは中国人民大学法学院の胡錦光教授にインタビューし、今回の憲法改正の重点的な改正内容およびその背景と意義についてその見方を語ってもらった 

チャイナネット ある論評では、中国の今回の憲法改正は「中国の25年にわたる経済改革の一里塚となるものであり」、「今後における中国の市場経済の発展にとって深遠な意義を持つものとなるかもしれない」と見ている。その論評をどう見るか?それはどの内容の改正によって具現されているのか?

 胡錦光教授 この論評は比較的に客観的なものだと思う。改正された13カ所の中で、最も重要なのは次の3点で、それらは中国の将来にきわめて大きな影響をもたらすものとなると思う。

 一、「三つの代表」(中国の先進生産力の発展の要請を代表し、中国の先進文化の前進の方向を代表し、中国の最も広範な人民の根本的な利益を代表すること)という重要な思想を憲法に書き込むことである。「三つの代表」という重要な思想を憲法に書き込む最も重要な原因は、それが豊富な内容を持ち、鄧小平理論と違ったいくつかの重点があるからである。「三つの代表」という重要な思想は中国共産党の思想整備面での重要な指導的思想である。党の思想の整備はいうまでもなく国の社会生活に大きな影響をもたらすものである。「三つの代表」という重要な思想は中国共産党の目的とするところを明確にし、それを憲法に書き込むことはわれわれの党が終始先進性、代表性を保つことを保証する上でプラスとなるものである。

 二、今回の憲法改正で提示されている政治文明のことである。中国共産党第16回全国代表大会で「政治文明」という概念が初めて打ち出された。今回の憲法改正案草案は在来の物質文明と精神文明を保留しているほか、「政治文明」という新しい概念を書き加え、物質文明、政治文明と精神文明のバランスのとれた発展を推し進めるという内容を書き加えた。第16回党大会以来、中央の指導グループはほかでもなく、政治文明の理念にのっとって施政を行っており、いくつかのスローガンと思想も政治文明の要請に基づいて打ち出されたものである。例えば、「人民のために施政する」こと、政務の公開化とプロセス化などはいずれも政治文明の具体的な具現である。

 三、今回の憲法改正案草案の「社会主義事業の建設者」についての表現であるが、これは民営企業家、個人の私営企業主などの人たちに対する社会の偏見を根本から改めることになる。この人たちも社会主義事業の建設者である以上、われわれはその労働および社会の進歩、社会の安定と発展に対する貢献を認めるべきである。これまで、憲法の中では勤労者と愛国者にしかふれておらず、そういう表現は民営企業家、個人の私営企業主などの人たちを含むことは難しい。この部分の人たちは社会の発展と安定に積極的な貢献をしており、一種の積極的な勢力である以上、この人たちもわれわれの愛国統一戦線の中の重要な構成分となるべきである。

「チャイナネット」2004年3月11日


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