中国人民銀行(中央銀行)は11日、今年は引き続き穏健な貨幣政策を実行する方針を発表した。経済と金融の運営情況、特に物価動向、民間資金の流動、重点産業への貸付金などに対する監視に取り組み、インフレ防止を十分に重視していく。また、複数の貨幣政策ツールを併用することで通貨・貸付の規模を適度に抑制し、経済の速やかで安定した成長を実現させ、激しい起伏を防ぐ。
今年の貨幣政策として、次の点がコントロールの目標に挙げられた。
(1)マネーサプライの指標であるM1(現金+預金通貨)とM2(M1+準通貨<定期性預金>)をそれぞれ17%程度増加させる。
(2)全金融機関の人民元建て新規貸付額の目標を2兆6000億元(前年は2兆7700億元)とする。
(3)「てこ」としての金利による調節作用をさらに発揮させ、金利の市場化改革を進める。
(4)金融市場の発展を加速させ、直接金融のルートを拡大させ、さまざまな金融市場の有機的な連携や、バランスの取れた発展のメカニズムを構築する。
人民銀行はさらに、(1)外貨管理の強化と改善、短期資本の流動への監督とコントロールの強化、資本項目における人民元の自由両替の段階的な推進、(2)外国為替市場の育成と発展、(3)人民元のレート決定メカニズムの整備、人民元レートの合理的かつバランスのとれた基本的安定の維持――などに力を入れる方針を示した。
「人民網日本語版」2004年3月12日
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