漢語(一般に中国語といわれている)レベル試験(HSK)は漢語が母語ではない人(外国人、華僑と中国国内の少数民族の人々)の漢語レベルをテストするための国家クラスの標準化した試験である。元北京言語学院は1984年に「漢語レベル試験設計グループ」を設置し、漢語レベル試験の開発に着手した。この研究はまず初級、中級試験から始まり、5年余りを経た1990年2月20日に国家教育委員会が組織した専門家による鑑定にパスした。HSKを完ぺきなシステムにするため、初級、中級試験の開発作業で一応の成果をあげた上で、1989年10月にハイレベル漢語レベル試験の開発に着手した。ハイレベルHSKは1993年7月28日、国家漢語レベル試験委員会が組織した専門家による審査・評定にパスした。より多くの漢語学習者に自分の漢語レベルをテストするチャンスを与えるため、1995年9月からさらに基礎漢語レベル試験の研究を始めた。基礎HSKは1997年11月24日、国家漢語レベル試験委員会が組織した専門家による鑑定にパスした。それによって、HSKは低い等級から高い等級に至るまでのかなり整ったシステムが形成されることにたった。
HSKは1986年12月、国家教育委員会1986年度文科博士常駐地点特別科学研究基金プロジェクトに組み入れられた。1992年9月2日、中国国家教育委員会は李鉄映主任が署名した第21号令を発布し、漢語レベル試験は国家クラスの試験――中国漢語レベル試験(HSK)に正式に昇格した。国家教育委員会は1995年12月26日、教外来〔1995〕668号文書を発布し、『外国留学生「漢語レベル証明書」によって入学登録を行うことに関する規定』を公布した。1997年8月27日、国家漢語レベル試験委員会の設置に関する国家教育委員会の決定に基づいて、国家漢語レベル試験委員会が北京で発足するとともに、第1回総会を開催した。
1990年には、HSKが国内で広められ、1991年に海外にも広められた。現在、すでに国内の27の都市に40カ所のテスト地点を設立し、アジア、ヨーロッパ、アメリカとオセアニアの24カ国に55カ所のテスト地点を設けた。2001年7月末まで、120カ国以上から来た延べ35万人がHSKの試験を受けた。
現在、HSK試験はすでにかなり高いレベルに達し、出題、試験の実施、評点と点数についての説明の標準化および予測統計分析、試験問題の平準化、試験参加の申請、評点と成績報告などの電算化を実現した。1997年にHSK平準化研究を完成した。1998年9月からHSK問題バンクのコンピュータ自動形成試験答案システムという課題の研究に着手した。現在、一応の規模を持つHSK問題バンクとコンピュータ自動形成試験答案システムがすでにできあがっている。この基礎をふまえて、電算化自動適応性HSKが押し出されることになる。この試験はさらに対応性をもち、より個性化し、それによってより高い信頼性と有効性を持つことになる。
「チャイナネット」2004年6月